Shining Road(シャイニングロード)

御影

第1話 親友と敬愛する仲間達と師匠との出会い

中学生の時まで、順調に人生を楽しんでいたが、高校生活に嫌気がさし、投げやりな状態になり、他人を信じることを、辞める決心をしていた主人公の物語である…一人のある人間に出会うまでは!





高校一年生で、銀髪の主人公【ナッシュ】は毎日の生きる意味、人間関係の虚しさに気付き、打ちひしがれていた。


現代社会にありがちな、薄い人間関係に…。



ナッシュは、

「このままいいことなく、自分の人生が終わるのだろう…どうせ…!」


そう思い、今日も教室の窓側の隅で、机に突っ伏して寝ていた。




クラスの生徒を見ても、浅い会話、すぐに態度を状況により変えたり、

自分の立ち位置を守るためなら、平気で仲間を裏切り

スクールカーストだの、グループだの、彼女がどうとか、浅い会話で友達ごっこしてるように見えるナッシュ。





休み時間や昼休みは段々苦痛となり、友達ともあえて喋るのをやめ、次第に鬱々としていき、生きる気力なくしていたナッシュ。







そこに、後に親友となる【バン】と出会う。




バン「最近様子が変と噂のナッシュくんはアンタかい?」

筋骨隆々とし、いかにも最近流行りの細身スタイルではなく、昭和の番長的

な体格であり、髪はツイストパーマのをかけた茶髪で、両耳や腕に髑髏のピアスやブレスレットアクセサリーをしている




壁やら物を殴ってたりしているのが伺えそうな真っ平らな拳をして只者ではない雰囲気を醸し出してる男、バンが話しかける。



突然話しかけられたナッシュは戸惑う。


しばらく喧嘩も筋トレもしてない細身で、小洒落た銀髪(シルバーブリーチ)をしてはいるが、自分と体格も、雰囲気も、対照的で少し怯んだ。



しかしそれでもナッシュはナッシュなりの中学までの修羅場を乗り越えた経験があって、それを思い出したおかげで落ち着いた。


というか一番は眠いし、だるい。




ナッシュ「誰だお前…、ん…!ああいつも目立たず教室の隅っこで、変な本読んでる、えっと…」

灘中の

硬派武闘暴走族 サイクロプスの頭

阪東武(ばんどうたける)


バン「阪東武(ばんどうたける)だ!…皆「バン」て呼んでる! …灘(なだ)中学の時、影の総「番」長でもあったしな! まあそう呼んでくれ!」




ナッシュ「なるほど…じゃあそうさせてもらうぜ…ハハッ…久々だなこんな自己紹介の初々しい感じ…昼休みにするかよ(笑)?

俺はさっきお前さんが呼んだ通り、…ナッシュでいい。

お前も多分知ってる通り…本名は那覇朱・リベルカイト(ナハシュ・リベルカイト)で、中学から閃光のナッシュて呼ばれてる…、で何の用だバンよ、様子が変なのは、内心高校入ってすぐだったぜ、皆が気付くの遅かっただけでよ」何故かどこか強気になったナッシュ




バン「ナッシュ、…お前の性格も、お前の今の心境も、俺そっくりだ。」




ナッシュ「ああ?なんでだ?何故今日自己紹介しあった仲のお前にそんなことが分かる?バン」




バン「少し話せば大体雰囲気で分かる、学校が…いや人間が、つまらないんだろ?ナッシュ、お前は一ヶ月前の俺と同じだ」




ナッシュ「…!まあそんなとこだ、…よく分かったな、で一ヶ月前のお前と、今のお前…何か違うのか?」




バン「今俺は楽しんでる、もちろん…そこらへんの最初から、浅く楽しんでるやつよりな」



ナッシュ「自慢話ならいい、せいぜい高校で青春謳歌してくれや、俺はお前とはやっぱ違ぇーよ!阪東君」ふてくされるナッシュ




バン「そうじゃない、言ったろ?『そこらへんの最初から、浅く楽しんでるやつよりな』と 、つまりこういうことだ、…深く考えるがゆえに楽しめなくなってる無念な俺達が、…本当の幸せを、本当の人生を、…スタートすることが出来るんだ。その環境がすぐ近くにある、…そこで一ヶ月前俺は変わった。ナッシュお前も来い!」




ナッシュ「…!まあ俺とお前が似てるのは分かったよ、いやぁ…でもなぁ…やはりお前だから変われたんじゃねーの?」




バン「少し語弊があったかな、正確に言うと100%変わるというよ

り、

70%『満たされる』ことにより本来の自分が開花し、あとの30%変わる! そして二つ含めた100%のおかげで楽しめる!ナッシュ来るんだ、…俺たちの…夕日の岬に!あのユートピアに!」



「ワタルさんにも伝えてある!」




ナッシュ「興味はあるがよぉ…期待ハズレが怖いな…てか誰だよワタルさんて」




バン「多分大丈夫だ、俺の勘がそういってる!ワタルさんは、俺たちが集まる夕日の岬のリーダーだ。昼休み終わりの五限目の予鈴がなる放課後、信じて校門で待ってるぞ!…『巌流中学』の影の総番ナッシュくんよ。」



ナッシュ「え、ちょ待って…(なんであいつ俺の中学時代の事まで知って…)」


放課後


【潮風高校】校門






バン「やはり来てくれたか、嬉しいぜナッシュ。」




ナッシュ「フッ。このままだと糞な高校生活と人生で終わっちまいそうだからな、わらにもすがる思いさ」



「それに…お前みたいなやつが『楽しい』てなったきっかけのところが、どんなとこか知りたくてよ!」




バン「ああ行くぜ!学校から南西の方だ相棒!」


ナッシュ「(相棒って…まあ悪くねぇな、久々だこの感覚、中学で影から学校まとめてて、仲間と深い絆で、栄光送ってた時の感覚…)分かったよ行こう兄弟!」




バン「バッ…お前俺が『相棒』て言ってんだから、…『兄弟』じゃなく『相棒』だろーがそこはよ!」

笑いながら言うバン




ナッシュ「いいじゃねえかどっちでも…ハハッ」ナッシュも笑い、お互いに絆が深まっていく



ナッシュ「この学校に入っていいこと何もなかったけどよ…お前に出会えたのだけはこの学校に入ったおかげだ…その…なんだ…お前がいう『夕日の岬』てとこが期待ハズレだったとしても…お前がいれば楽しくこれからやっていけそうだ…ありがとうな相棒!」




バン「ああ!よろしくな相棒!こちらこそ礼を言いたい!だがあそこに着いたら、…やはりまだまだもっとすげえことが待ってるぜ!行こう!」




ナッシュ「…ああ!」




そして…



バン「着いた…ここだ!」





バンの紹介を受け、夕日が沈む光景の見える、色々な自分に似た人間が集まる岬にバンと共に着く。




そこでは、今までの自分の高校の生徒や、周りの人間とは、違う価値観を持った許容度が深い人間、深い絆を大事にする人々が集まっていた。




自分の心の隙間を満たしてくれる人々と話をし、深い話を、お互いに話していく中で




「自分の居場所はここだ」




と思った。そして段々それは、日や時間を追うごとに、確信へと変わっていった。




バンはナッシュに、更に岬にいる色々な仲間を自慢気に紹介していく。




その日、その岬の人々が集まる、まとめ役の【創始者】【渉(わたる)】と先端の埠頭で、ナッシュと渉は顔合わせをする。


【港・渉(みなとわたる)】は身長がバンはもちろんナッシュより、少し低いぐらいで、童顔で髪は長めの金髪で、パッと身中性的な容姿や体型をしてて、幼いような面もある反面、ついていきたくなるカリスマが、初対面で伝わってくる不思議でミステリアスで、カワイイ一面と、カッコイイを合わせ持つ漢(おとこ)だった。






ナッシュは「ナッシュといいます。バンから紹介受けて、渉さんの岬の埠頭に、来させて頂きました!以後お見知りおきを」と挨拶する。





渉は「ハハッ、俺の場所って訳じゃねーけどな!バンから、ナッシュ…お前のこと聞いてたが、予想よりも気が合いそうだぜ、よろしくな!」とにこやかに言う。




ナッシュも「ハイ!ありがとうございます!よろしくお願いします。」と返し握手をする。





バンはその二人のやりとりを見ながら「ナッシュがあそこまで嬉しそうに人と敬い話すのは初めて見たな」と驚きと喜びの表情で見守る。





ナッシュは渉の漢気や、オーラや話に痺れ、次第に心を惹かれ、ファンになっていく。





バンもそれには微笑ましくナッシュに他の仲間や岬の埠頭の集会の創始者の渉に次ぐ幹部達や渉と長い付き合いの【水芝(みずしば)】と【剛来(ごうらい)】とも顔合わせするように言う。


【水芝幸太郎(みずしばこうたろう)】は真面目そうな黒髪でビシッとした細身に合う今時のスリムな体型で、キリッとした顔立ちをしていて、一見少し気難しそうだが頼りになりそうな漢だった


【剛来ミズキ(ごうらいミズキ)】は茶髪のドレッドの髪型をしていて、大雑把な性格をしており、顔はカッコイイがゴツい感じで体型はバンと比べてもひとまわりもふたまわりもデカく、筋肉質でガバガバな服を着ていて一見恐そうだが、社交的ですぐ仲良くなれそうな気質の漢である。

首や腕に、バンより大きい髑髏のいっぱいついたネックレスや、アクセサリーや数珠をしており、バンのファッションはこの人から影響を受けたんだなとすぐ思った。バンの上位互換的なルックスとイメージである。





岬の埠頭の溜まり場には全員合わせて70人~100人はざっと見回してもいるようだ。





その中でリーダーの渉とナッシュは仲良くなりその渉と長い付き合いのいわば【No.2】の【水芝】と【No.3】の【剛来】とも話をし仲良くなる。



ワタルが幼いような一面や、好き勝手に動きまわったり不在だったりする為、

一応ワタルの代理でまとめ役を務めることも多い責任感の強い水芝


相対的に大雑把で大体何でもOKタイプで、ガサツなぐらい豪快でワタルと同じで、本能で動くタイプの剛来


剛来含め、七人の幹部がワタルと水芝の手の届かない範囲の皆の面倒を見ている

という

七人の幹部は以下である


【七幹部】 ワタルや水芝と親しく大雑把で豪快な岬のNo.3の【剛来】


【七幹部】 剛来とは違うタイプでぶっとんだ危ない性格の問題児の【セイタロウ】


【七幹部】 セイタロウとよく一緒にいて、面白いことや好きなことはこまめにし、耐えず笑ってる【キー坊】


【七幹部】 情報屋と自称する我が強い理屈的な長髪のお姉様タイプの【エリカ】


【七幹部】 口数少なくエリカとよく一緒にいるがよく気が利く【シズク】


  

【七幹部】 基本一人で喧嘩っぱやく喧嘩自慢の金髪おてんば娘の【マキ】


【七幹部】 様々な中国拳法を使い黒い拳法着を着ているオカマの【スイクン】


そして七幹部とも挨拶をし初対面にしては七幹部ともそれなりに仲良くなり他の大勢の岬の人間に知られ有名人となったナッシュ








バンは「ナッシュの居場所は俺と同じで本当はここだったんだな」と嬉しそうに笑う。





岬の埠頭には皆が座るテーブルや椅子やテレビや、携帯型の冷蔵庫や飲み物があって毎日宴や祭のような賑やかさがあった。映画や自分達が作ったpv鑑賞用のスクリーンまであった。





水芝は「ここにスクリーンとか色々調達して持ってきたの俺なんだぜ」とナッシュに自慢気に語り渉や他の幹部含めたメンバー、宴会してるギャラリーに




「また言ってやがるぜ水芝さん」と笑われる。





バンが「水芝さん一ヶ月前に俺が初めてきた時も言ってましたよね」と笑う。

水芝「ぐぬっ…」と恥ずかしそうな顔




またギャラリーから笑いが飛び交う。





渉が「おいおいコウ(水芝の呼び名・下の名前の幸太郎の頭文字からとっている)それは流石によぉ(笑) 俺だって少しはテレビとか調達してきたじゃん!?そりゃあねーよ」と水芝に困ったような顔で爽やかに笑いながら言う。





そして剛来が「そうだ!ていうかコウ!渉だけじゃなく俺も椅子やテーブルとか運ぶのやら、調達も半分以上ぐらいやっただろ!」といいギャラリーにまた笑いが起こる!





水芝が「は…半分はな!だが半分以上は言いすぎだ」と恥ずかしそうに意固地になり返す。




剛来が「半分以上だ」とまた返す。




渉が「いや二人とも違うね!三分の一ずつ三人で持ってきたんだ」と更に介入し言い争いに参加する。




剛来は「いやあ俺が半分以上で渉とコウは2割程度だね!大体力仕事は俺にお任せだったし!」




渉が「冷蔵庫は俺ん家から持ってきたんだぞ」と子供のように言い張る。




水芝が「スクリーン関連はガチで俺が持ってきたからな!」と言い張る。



「キリねぇwwくだらねぇww」と笑う他の幹部やギャラリー仲間達。




バンは「いいとこだろここ」とニヤッと笑う。




ナッシュは「ああ!ありがとうな!マジで!」ととびきりの笑顔でバンの肩を叩く。




ナッシュ「…ん?」



ナッシュはふと目線を下に落とすと岬の埠頭の先端の下の黒い海面の渦を見て「おいバン…あの黒い渦何なんだ?めっちゃこえーんだけど」とバンに聞く




バンは「いや俺も最初気になったんだが渉さん達含め誰もしらねー感じなんだ、ただとにかく落ちるなよ的なニュアンスのことしか分からんかった」




ナッシュは「そっか、分かった」と不思議そうに答える。



ワタル「ナッシュ少し話したい」



ナッシュ「ワリィ、バン。いってくる」



バン「おう」




ナッシュ「何すかワタルさん」





ワタル「お前には早めに話しておこうと思ってな、今ナッシュがこの岬で楽しいなら何よりだ!ただな…物足りなくなった時はまだまだ向こうの世界がある事を覚えておいて欲しい」

埠頭から水平線と空を眺めながら語るワタル




ナッシュ「向こうの世界って…他にもこういう場所があるとかそういう感じの事ッスか?」




ワタル「というよりナッシュ、お前が退屈がってる学校ですら気付かないだけで、

実は新しい世界転がってる」




ナッシュ「そんな…まさか、ここ以上楽しいとこないっスよ」




「増してやあんなクソ高校…ここにいるワタルさん筆頭に岬の皆さんと比べたら月とスッポンすよ(笑)」




ワタル「まあ今はそうだろうが…俺か他の奴から近いうちにある(力)に目覚めさせる!…お前の中に既にあるものを使ってな…それが昇華覚醒…昇華の力!そしてそれから発する闘気オーラ!…それに覚醒すれば、お前の言ってる退屈な学校てやつが刺激のある楽しくって仕方ない世界にすぐ変わる」





ナッシュ「昇華…覚醒…もしそうなら今すぐにでも力を目覚めさせて欲しいッス」




ワタル「今日はおいといて…そろそろな」ポンとナッシュの肩に手をかけたのち、立ち去るワタル。




ナッシュ「昇華…覚醒…」




そしてふと黒い渦に再び目を落とすが、





黒い渦については触れても仕方ないし、とにかく近づかなければ問題ないだろうと思うナッシュ。




ナッシュは剛来から再び話しかけられ、剛来も最初にこの岬にきた時の経過や心境を語り、ナッシュと話をし、水芝も混じり、ナッシュと剛来と水芝もお互い恥ずかしいことや色んな過去を共有し絆が深まる。




そしてバンもナッシュに初めてここに来た時の事や、心境を語りギャラリーの仲間達も語り始めナッシュはすっかり全員と顔馴染みになり バンと共に学校に楽しく行き始める。バンのことだけでなく『夕日の岬』が楽しみなのもあって学校でも明るい。


学校にいる間つまらそうになりそうな時はナッシュが自分が師匠として敬愛してる渉の話を自慢して楽しくやっていた。




順調な日々が流れていった。




だがある日渉が行方不明になったことを聞かされる。バンも聞いててナッシュに伝えようとしたがナッシュは既に岬埠頭に向かっていってた。




バンが岬埠頭に着くと岬埠頭には一人暗く埠頭の先端に佇むナッシュの姿が、

バンはナッシュに声をかける…がナッシュはすぐには返答をしなかった。



そしてナッシュはバンに少し間をおいて


「水芝さんなら、渉さんが行方不明になった事について何か知ってるはず、水芝さんの家は、この岬のすぐ近くだったな案内してくれ…バン!」と言った。




バンは「…分かった!」と少し気圧されながら答える。




そしてナッシュはバンと共に水芝の家へと着き、バンと一緒に水芝に渉が行方不明になった経緯を聞く。




その内容は埠頭の先端から下に見える海の、例の【黒い渦】と埠頭の先端の間の空中に、

渉が落下しながら何かに吸い込まれて消えたということだった。

その話が終わって聞き終えてしばらく沈黙し考え込んだ後、





ナッシュは「水芝さん!前に渉さんが言ってたあの力の使い方を教えてくれ」といった。




行方不明になった渉を探す為にも!



更なる非日常の刺激を味わう為にも!






この力こそがナッシュを新たな世界、闘いの舞台へと駆り立てる力

【昇華】の力であった。


























































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