フー・アー・ユー

そこには、全身を布で覆った女性が居た。目はゴーグル。体はサファイアの強烈な太陽を避けるためだろう。

 顔も布で覆っている。

 スミスは、分からなかった。ゼロイチ教団の信徒かヒーザンズか、、。


 スミスは、しかし、これで助かったとも思った。アミュの大地に張り付けになり干からびて、死ぬことはこれで、なくなった。教団がそういった残酷な刑罰を与える可能性があったが、もうそこまで、スミスの頭は回らなかった。

 スミスは尋ねた。まず、希望の方を。

「ヒーザンズか?」

 喉がカラカラで声があまり出なかった。

 女は、かぶりを振った。

 サファイアの太陽はもう沈もうとしていた。絶望の方も尋ねた。

「教団のものか」

 女は、また、かぶりを振った。

 しかし、スミスはその後、質問を続けることが出来なかった。、水はもう二日目の朝で全て飲み干していた。

 小便は血尿すら出ていなかった。

 サファイアの日はもう沈みつつあったそうすると、急激に暗闇が迫りエージェント、スミスは急に寒気を感じた。 スミスは立っていられなくなった。

 ジョン・スミスは片膝をついた。両膝をついた。ひざが痛いとか、一切感じなかった。

 バタンと板が倒れるようにスミスは倒れた。

 

 幻覚か、陽炎かげろうだったのだろうか、信じられないことに女の後ろには、浮遊式のエアロバイクがあった。 

  

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る