朝の時間
私は朝から仕事にでかける。日付変更線により近いここらあたりは、夏至付近にもなると三時半頃すでに空が明るい。すっかり朝になっている。まぶしさに目が覚めてしまうほどだ。けれどそんな日もきっちり二度寝をして、五時半に鳴るアラームの音を聞く。迷い無くスヌーズをタップする指先。これは味噌汁をつくる必要がある日に起きる時間だ。今日はまだ昨日の残りがあるから起きなくっていい。と考えながら目を閉じる。
ところで、スヌーズというやつはどういう意味なのだろうか。ぐーぐる先生に尋ねてみたところ「居眠り」だとご回答いただいた。英語らしい。目覚ましにも二度寝を許可する機能ということか。
とかなんとか言っている間に九分が経過してふたたびアラームは目覚める。三度寝を推奨して、三度目の目覚めをうながされ、味噌汁をつくらなくていい朝を迎える私はそこでようやく起きあがる。同居人たるみゃーこ(猫)はすでに窓の外に興味津々だ。私が起きたことに気づくと、「みゃー」と挨拶をしてくることもしばしば。すぐにどこかへ行ってしまうけれど。
目をこすったり髪の毛をなでつけたりしながら鍋を火にかけ、となりでは小さなフライパンにウインナーを転がした。冷えたご飯を茶碗に盛る。電子レンジにあとは任せて、お弁当用に同じだけタッパーへ詰め込んだ。ふりかけも忘れない。そうして四本焼いたうちの二本もご飯のよこっちょにのせ、残りの二本はお皿へ。おおよそその頃鍋が音を立てたりレンジが温め終了を知らせてきたりする。油をひいたフライパンに卵を割って水を入れてフタをして、そうしてからご飯を迎えに行く。毎朝おおよそ同じ動作。たまに漬け物がついたりするときもあるけれど、朝ごはんもお弁当も毎日同じメニュー。面倒くさくなくてこれが一番いいのだ。
ところでみゃーこはこういうとき、台所の入り口でねそべって待機していたり、私がザラザラと入れたエサをぽりぽり食べていたりする。
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