鉢の木6

 鎌倉時代。北条ほうじょう時頼ときよりは、かつて大雪の夜に、見事な松・梅・桜の盆栽を焚いて旅僧姿の自分をもてなした武士を、鎌倉へ召集しました。彼が一族に横領されて失った所領を返した上で、

「さらに松井田庄・梅田庄・櫻井さくらいしょうを与えよう」

「最後、人じゃないですか?」

 本当は桜井庄です。

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