茶トラです2

「茶トラです」

 虎柄の猫が駐車場に集まって、順番に自己紹介した。

「サバトラです」

「キジトラです」

「大トラでぇ~す」

「……ん?」

 一瞬黙る猫たち。

「この、紛れ込んでるおっさん、誰」

「さあ」

「俺が飲んでるのは、『越乃こしの景虎かげとら』だぁ~、ウヒャヒャ」

 ただの酔っ払いだった。

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