坊主が屏風に

 坊主ぼうず屏風びょうぶ上手じょうずに坊主の絵を描いた。あまりに描いた本人に生き写しだったため、夜な夜な屏風から坊主が抜け出して徘徊するとの噂が立つ。周囲の人々が坊主に

「何とかしてくれ」

 と頼むと、坊主は

「それは自分が深夜徘徊しているだけだ」

 と答え、

「徘徊するな!」

 と怒られた。

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