一つ目の願い

 ランプをこすると中から魔神が現れたので、俺は願い事を言った。

「俺の友達になってくれ」

「えっ」

 絶句して目をらし、ちょっとそわそわする魔神。

「それが願いか」

「ああ」

「……承知した。友達になってやる」

 こういうのもツンデレと言うのだろうか。

 翌日、ランプをこすって魔神が現れると、俺は言った。

「魔神としてではなく、友達としてのお前に頼みがあるんだ」

「えっ」

「俺たち、友達だろ?」

「……う、うん」

 魔神は買い物に行き、夕飯を二人分作った。これで当分、食事に困ることはなさそうだ。

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