レッドキャップ

 わしはレッドキャップ。人間の血で帽子を赤く染めるのが大好きな、英国の妖精じゃ。

 日本で便所の個室に入ると、誰かに声を掛けられた。

「赤い半纏はんてん、着せましょか……」

「お前の血で染めてくれるのか! そりゃあいい!」

 儂が喜ぶと、相手は沈黙した。日本の怪談は根性が足りん。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る