泥田坊

 息子は酒浸さけびたりで働かず、亡父がのこした田を売り払ってしまった。その田に妖怪・泥田坊どろたぼうが夜な夜な現れ、

「田を返せ田を返せ」

 とののしる。田の現所有者が言った。

「俺は正当な値で買い、きちんと耕作している。文句は自分の息子に言え」

 妖怪は息子の家に行き、

「働け働け」

 と罵った。

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