明日夢とマギレ③
ガシャンという音が聞こえた方へ走っていると、車通りも人通りも少ない道路の真ん中で姉ちゃんと見知らぬ男性が、追われ、追いかけていた。
「フフッ、明日香ちゃ~ん」
「何ですかこの人、気持ち悪いです。
よ、寄るな! た、助けて。明日夢」
「フフフ、明日香ちゃん怖がらなくていいんだよ」
「自分よりも人が近づかなさそうな男だな。
それ以上近づいてみろ、俺がぶっ飛ばす」
「フフッ、強がりを言うところもそそるね。それじゃあ、お言葉に甘えて」
口調だけで十分過ぎるほどに気持ちの悪さを感じられる男性をこれ以上姉ちゃんに近づけたくはなかったので、僕は姉ちゃん用に持って来ていたもう一着の上着を姉ちゃんににじり寄る男性の顔にかぶせて視界を奪った。
「見えない、見えないよ。明日香ちゃん? どこ~」
「サーヤさん、眠らせて」
「わ、分かった」
僕の指示に従ってサーヤさんは男性に眠りの魔法を唱えた。
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