賢者の幸福③
「来る! 来るぞ!
明日香、一体何が来るというのだ?」
僕はすぐに察してゆっくりとまぶたを閉じた。次の瞬間。あの日を再現するかのように姉ちゃんを包む光の柱はまぶたを閉じていてもわかるほど眩い光を放った。そして気付いた時には光の柱は姉ちゃんを残して消え去っていた。
「ハッピーバースデイ! 新しい
ヒャァァァァァ、誰ですか、何ですか、今の大声」
最初の誕生を祝っていた大声は間違いなく姉ちゃんの声色だったが、その後の声は幼いころから聞きなれた声色でも、最近聞きなれた声色でもなかった。
「ようこそ、我がセカイへ。汝の名は?
わ、わたしですか? わたしはスレイヤ・サーヤ。僧侶……だった者です。
『だった』者?」
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