第2話 熾天使ルシファー

天界、そこは神を主として天使たちが存在する世界。

そこには天上の位階(ヒエラルキ)が存在する。



その名も【天使九位階】



まずは下位三隊「聖霊」の位階



九位〝天使〟=もっとも数が多く、人間一人ひとりに守護し見守る。別称〝守護天使〟


八位〝大天使〟=神意を体現する偉大な天使の事を言う。天使軍の兵士としてやりを持ち群れ戦いに挑む。


七位〝権天使〟=国家及びその指導者層の守護。悪霊からの守護を司る。



中位三隊「子」の位階



六位〝能天使〟=神の掟を正しく実行する働きを司る能力の天使。


五位〝力天使〟=実現象としての奇跡を司どり、それで英雄に勇気を授ける。


四位〝主天使〟=神の威光知らしめるため、様々な働きをする。下位の天使たちの監視役。



上位三隊「父」の位階



三位〝座天使〟=神の戦車を運ぶもの。神の公正さと正義を体現する天使。物質の体を持つ天使としては最上級にあたる。

座天使の指揮官はザフキエルとラファエル。


二位〝智天使〟=命の木への道を守るもの。神の姿を見れるもの。〝ケルビム〟とも言われ謎の多い天使。純粋な愛を象徴するもの。


一位〝熾天使〟=最上の天使。翼が六枚あり、神への愛と情熱で体が燃えている。純粋な光の存在。



この位階の中でもルシファーは異彩を放つ。

ルシファーは12枚の翼を有していて最も美しく、最も神に近い存在と言われていたのだった。


熾天使の中でもさらに上の位階に属し、

天使からしてみればまさに雲の上の存在であった。

彼を崇める者までいる様だった。


彼は高いカリスマが有った。

天使をも魅了し、世界を愛で満たそうと尽力した。


しかし、


そう、彼は傲慢だった。

ただ、傲慢だった。

彼の意に反って。


神が抱いた、捨てた傲慢を、全て彼が引き受けたのだから…


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