【ダイクロイックアイ】~ 大工がロック!? ノリノリかよっ! そこから僕に訪れた世界 ~
曼珠沙華
第1話
大学を卒業してもうすぐ3年が過ぎる。
昔から、親友って程仲の良かったヤツもいないし、勉強も平均値。
これといった特技もない。
卒業アルバムなんかを見て【あぁ~、居た居たこんな人】タイプ。
それは社会に出てからも変わらない。
業績優秀なわけでもなく、このままいけば【窓際】最悪【リストラ】。
当の本人がヤル気なく、毎日なぁなぁで過ごしてるんだから、当然ちゃ当然。
そんなグダグダな毎日に終わりがやってきたのは突然だった。
毎日の何ら変わらない日常。
ただ1つ……
時折やってくる猛烈な頭痛を除いては……。
『行ってきます。』
独り暮らしの誰も居ない部屋に言葉を残して出掛けるのは、僕の日課。
勿論ちゃんと『ただいま。』も忘れない。
【淋しいヤツ】と思っただろ?
淋しいです。
ぁあ~淋しいさっ!
そりゃ淋しいに決まってる!
『行ってきます。』
『行ってらっしゃい。』
『今日は早く帰る?』
『定時には帰るよ。』
『気をつけてね。』
これ理想!
チュッとかされても構わない。
いや寧ろされたい!
ベロチュウでも可!w
……妄想して何が悪いんだっ!泣
……っう、来た頭痛。
たまに頭痛はあったけど、明らかに今まで経験した事のない感じなんだよなぁ。
病院行ったほうがいいかなぁ……。
■■■■■
地下鉄に乗って、徒歩15分。
僕が勤める会社に到着。
『おはようございます。』
……シーン。
えっ?何よ。無視?
いい大人が(平均年齢50歳の僕の同僚達)無視とか駄目でしょ?
少し声を張って『おはよ……』
『シッ!』
はぁっ!?
いい大人が『シッ!』って言ったよ、『シッ!』って!
しかも、視線は何かに釘付け状態で、僕に見向きもしない始末。
普段なら、『おぅ、おはよう。』と返事が返ってくるはずなのに、何よそれ!
何をそんなに釘……
ハイ、釘付けになりました。w
昨日徹夜だった彼女のあられもない姿が眼下に広がっていました。
スカートはプルンプルンの白い太腿を隠すことなく捲り上がってます。
舌で舐め回したいです。
寝返りなんかしたなら、オパンティが拝めます。
何ならその中も拝ませていただきたい所存です。
胸元もブラウスのボタンが2つ外れ、淡いピンク色のブラが……。
ブラがピンクだから、オパンティもピンク?
ちょっと掻き立てられます。
そして、これが僕の彼女だったら間違いなく頂きますです。w
朝から速攻出し入れしちゃいます。
アンアンのニャンニャンです。
少しムラムラした僕。w
彼女は、まだ入社して1年と少しのまだあどけなさの残る可愛い感じの子で、うちの会社の事務員さん。
そういえば、昨日『終わらなぁ~い! ……徹夜だ。』と半泣きだったのを思い出した。
本当に徹夜したんだ、可哀想に。
……とか悠長に言ってる場合じゃない。
いつまでもこんなオッサン達の目に晒されたら、可哀想過ぎるだろっ!
いろいろ妄想してごめんなさい。
『オイッ! 目の保養を何すんだっ!』
『保養じゃないでしょ! 可哀想じゃないですか。 何より、徹夜して頑張った彼女に失礼ですよ!』
『いい加減にしろよっエロジジイどもっ!』
『僕だってガン見したいわっ!』
……と最後の言葉達は飲み込んだ。
僕は、彼女の側にあったブランケットをそっと手に取って……
……っう、また来たよ頭痛。
僕は本当に今日の頭痛を恨んだ。
眠る彼女の胸元に顔が近づいて、片膝がつく形でしゃがみ込んだ。
『おはよう!』
威勢のいい声で、社長登場。
若くしてこの会社を立ち上げたから、社員達と然程年齢は変わらないけど、このエロジジイ達とは全く違うオーラがある。
しかも、男の僕が見てもイケメンで、歳を重ねる毎にダンディズム増加させるタイプ。
僕の中の【こんな大人になりたいランキング堂々ぶっちぎりの1位】な社長。
一斉に『おはようございます!』
勿論、彼女も目を覚ましたわけで。
目を覚ました彼女の胸元には、僕の顔があり。
……気がついたら、僕の視界には床があった。
『ごめんなさい! 本当にごめんなさい!』
『もういいよ。 大丈夫だから。 』
赤くなった頬を冷やしながら答える僕に、
『本当にすいませんでした。』
半泣きになりながら、ペコペコ頭を下げる彼女。
それ以上すると、首取れちゃうよっ、頭ゴロッて落ちちゃうよっ、会社でスプラッターとか怖いからっ、てくらいに、何度も何度も頭を下げる。
エロジジイ達が、僕がブランケットを掛けようとした事。
その時に頭痛で跪く形になってしまった事を彼女に説明てくれて、痴漢?からは免れた。
勿論、自分達が視姦していた事は、放り投げだけど。
……っう、また頭痛。
『大丈夫ですか?』
『ん~、今朝から時々頭痛がしてさ。』
そんなやり取りを聞いていたイケメン社長が
『頭痛はちゃんと病院行けよ。 頭は怖いぞ、頭は。 俺の親父も頭痛するって言ってな、病院行けったんだが行かなくて、その後脳梗塞で倒れてな、右半分麻痺が残って随分苦しんでたぞ。』
……脳梗塞かぁ。
やっぱり病院は行っとくか。
その後僕は、病院に行く事になったんだけど。
……救急車で。
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