孤独

@oh_652

私は孤独だ

孤独。

わかりやすく言うと、ひとりぼっちであること。

それが孤独。

私には一つ屋根の下で生まれた時から一緒に過ごしてきた家族がいる,学校生活を送ってきた友達がいる。多分、私は周りの人とそういう繋がりがあるように周りに見えているだろう。

1人じゃない。誰かがいてくれている。孤独を感じているようには見えていないだろう。

そんなことなかった。

孤独かどうか外側の世界だけで判断できるわけない。そこは、いくらでも偽り騙すことのできるところだ。

私の内側の世界は、表現できないほど、ものすごく孤独と言えるものだった。

外の世界なんていくらでも偽れた。顔の表情,体のしぐさ,口から発する言葉。そんなもので周りといかにも楽しそうに、ここが私の居場所なんだって。

でもそんなことをしていく度に、内側の世界は、底なし沼に沈んでいくように本当の心が消えていった。

1つ,2つ,3つ…

気づけば、自分がわからなくなるくらいに、自分の本当の心をなくしかけていた。


私は孤独だ。

それは、内側の世界のこと。

外側の世界には見えることはない。

誰にも気づかれず1人虚しく泣く夜。

そのまま消えてしまうことはないだろうかと、心底思いながらも、その思いを消そうとでもするように太陽が地平線から明るい顔を出してくる。

そうしてまた、外の世界の物語が始まっていった。

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