第3話俺VSパリピ
ピンポーン
「チッ、、しつけぇな」
俺は若干キレ気味で、耳に残るその音を遮るかのようにヘッドセットを付けゲーム機の電源を付けた。
、、誰もやってないか、、たまには1人でのんびりするのも良いかな、
そんな事を思いながら山積みになったゲームソフトを漁る。
汚ぇ、、、、やっぱりゲームより掃除するか、、
俺は1度気になってしまってはなかなか頭から離れず、やると決まったら最後までやりきる性格なのだ。勉強は除くが。
その為最近よく鳴るインターホンの音も頭に残りイライラしている。
窓から見たことはあるが、中学からの知り合いで同じ高校に進学した奴がわざわざ家に来てるらしい。
なんで、そんな面倒な事を、、、
などと思い部屋の掃除をしていた。
「よしっ、綺麗になったな。く〜疲れたぁ、、
自販機でジュース買ってくるかぁ」
時間は21時を回っており、窓から吹く風も心地よい。
何かを成し遂げたあとのこの気持ち良さは良いなぁ、、
などと考え鼻歌交じりに財布取って
玄関に行きドアを開けた瞬間
「うわっ!」
ん、、、なんだよ
は、、?
え、なんで、、、
なんでこの時間帯にいるんだよ、、、!
目の前に驚いて声を上げた人物は家のインターホンをよく押してくる同じ高校の奴だった。
俺は一気に頭が混乱した。
「も〜!ビックリしたじゃん!インターホン鳴らそうとしたらいきなり出てくるんだからっ」
彼女は少し怒りながらも、楽しそうに話してきた。
いや誰だよコイツ。いや、知ってるんだけど、
コイツと中学の時仲良かったっけ、、
「なんで颯汰くん喋ってくれないのっ!
私が1人でしゃべってるみたいじゃん!何か答えてよ!」
うるせぇなコイツ。中学にこんな奴いたか?
いないよな、、でも顔は覚えてんだよ、、
高校デビューって奴かいわゆるパリピか。
このまましつこく家にこられるのもダルイし、
ガツンと一発言ってやるか、、
そんな事を思い浅く息をついた。
「あ、あ、、あの、、声おおきいょ(ボソッ)」
、、、、、はっ!
なんでこんな喋る事に緊張してるんだ!
クソッたかが目の前の1人のパリピ女子高生と
まともに会話が出来ないほど俺の『童貞力』は増したのか!?
そんな訳は無い!ユウナやハルさんと話してきただろっ!
俺は自分の情けなさに失望した。
そんな事もお構い無しに目の前にいるパリピは話しかけてくる。
「ん??なにー?聞こえなかったよ〜もう1回言って??」
クスクスと笑みを浮かべ、1歩近づいてくる。
ハァッ!?近寄ってきただと、、
コイツ恐るべしパリピ、、、
以前ユウナに童貞刈り予備軍と思った事があったがコイツはそんなレベルじゃないっ!
童貞殺しだっ!!!
そんな事を思いながら顔を下に背けて言った。
「インターホンわざわざ押してくるのやめろよ!迷惑だからよ!お前俺と同じ中学で高校も一緒になったからって馴れ馴れしくしてんじゃねぇよ!」
ハァハァ、、言ってやったぞ、、
クッ俺のHPは残り20だ、、
しかしコレで相手も引くだろう!俺の勝ちだ!
そう思い顔を下げたまま1歩後ろに下がった。
安心したのはつかのま、彼女はその間合いさえも詰め寄りしゃがんで、俺の顔を見上げてきた。
「んー?なんで顔下げてんのっ?ほらっ!これで見えた!顔合わせて話そうとしない限り逃がさないぞっ〜!あはっ!」
グッッッッハァ!!!
俺のHPは完全に0になった。
意識が朦朧とし
体がよろけ後ろにヨタヨタと下がり尻もちをついてしまった。
ッーいってぇな、、痛みでなんとか我を取り戻し前向いたら、
「やっと目が合ったね。」
目の前にはしゃがんでいる彼女の綺麗な笑顔が視界に広がった。
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