第35話緊急クエスト発令 討伐【串刺し公】2
偵察部隊が発見した変異体をマップにマーキングしていく。
ガゼルがターゲットを振り分けると、各部隊が認識したターゲットに向かって散開していく。
ターゲットに至るルートは間引きが完了しており、雑魚の一匹も居ない状態になっている。
各部隊長が【シンパシーストーン】と【属性結晶(土)オールキュアリング】を発動する。
沼地一帯が一時的に硬化して足場が安定する。
それでも強引に掘り進んだ触手が、地面を貫いて討伐部隊に襲い掛かるが、硬質化した地面が邪魔をしてこれまでの様な高速での突き刺しが出来ない。
これだけでもかなり有利に戦闘を進める事が出来るだろう。
緒戦の分体討伐は非常に順調だった。
本体が強すぎるのもあるが、援護を受けて強化されているとはいえ、50人参加でのレイド戦ならば十分な勝ち目がある。
そこは順調にいくだろうと誰もが予想していた。
死闘を繰り広げる部隊がある中でも、王国を代表するNPC達の中で圧倒的な実力を持つチームは苦戦すらしなかった。
変異体を早く殲滅して次の本体との戦いへ参加する役割である為、実力者を固めているというのも理由の一つではあるが、根本的な強さの次元が違っていた。
第2部隊 【炎帝】アルフォンス率いる近衛騎士団
国王にして、王国を代表する実力を持つ英雄【炎帝】アルフォンス率いる近衛騎士団達は、その一人一人が一騎当千の猛者ばかりである。
剣を、槍を、斧を、弓を、魔法をと構える得物は違えど、その卓越した技術は触手の攻撃など物ともしていなかった。
その技術を支えるに相応しい装備は、武器にしろ防具にしろ、全て名工達の作り上げた逸品揃いであり、並みの攻撃では傷すら付ける事が出来ない。
一応、攻撃を防ぐ防壁呪文を掛けているが、面での攻撃も点での攻撃も的確な判断で捌くその手腕は、正に歴戦の強者が持つ高い技術と経験による物であり、一撃としてその守りを抜ける事は無かった。
攻撃の中心となるアルフォンスが持つ【消滅属性付与】のスキルが、変異体の切り札とも言える高速再生能力を無効化している為、決着までの時間もあまり掛かる事が無かった。
【消滅属性付与】は神殺しのスキルである。相手の魂にまで及ぶダメージは、普通の回復や再生などの手段で耐える事が出来る物では無く、変異体もその例外では無かった。
攻撃を受ける度に削られる、己の存在に恐怖する間も無く繰り返される斬撃に耐え、効果を受けた部分を切り離して再生する。
しかし、傷は回復しても存在が破壊されている為、抵抗する力すら失っていく。
「【潜在能力開放】【消滅属性付与】【一撃必殺】【限界突破】【不惜身命】【トリプルアクション】敢えて言おう!ここらで終わりにしようと」
高位スキルを使用して攻撃力を高める毎に増していくアルフォンスの鬼気に、空気が張りつめていくのが分かる。
終わりの時は呆気無く訪れた。
「フルブラスト!【ディメンションスラッシュ】【ジェノサイドエッジ】【デスエクスキューション】」
5メートルの巨体が、唐竹割りにされたかと思えば、左右から致命の一撃が放たれて6分割された変異体は、叫び声を上げる間も無く消滅した。
第3部隊 【王佐】セバスチャン率いる執事、メイド部隊
戦場には不釣り合いの恰好であるが、そのどれもが高品質の素材で作られた逸品である。
執事服やエプロンドレスの生地は高い技術で加工され、付与された様々な効果が装備者の能力をグンと底上げしている。
【王佐】セバスチャン率いる執事、メイド部隊は攻撃や防御も優れているが、一番の強みは高度な連携で行う攻撃の封殺である。
セバスチャンの完璧な先読みと、手足のように動く部下達の優れた連携が、次々に変異体の攻撃を封殺していく。
触手の増殖が始まろうという時に結界が張られて、代謝抑制術式を撃ち込む。
何とか増殖で増やした触手で攻撃を仕掛けるが、再生・回復阻害の呪いがかけられた呪剣で切り落とされ、呪いを蓄積していく。
これは堪らぬと変異体が結界から抜け出そうとするが、魔法陣からジワジワと漏れ出していた闇が形を成し、沢山の腕となって襲い掛かってくる。
「搦め手とはこうやってやるのですよ」
何も無い虚空から銀糸が飛び出して、グルグルと巻付き行動不能にされる変異体。
魔法陣から伸び出した手がズブズブと変異体を魔法陣に引きずり込み、戦っていたのが嘘であるかのように跡形も無く消えてしまった。
第4部隊 【殲滅者】宮廷魔術師 ローゼンンシア率いる上級魔術師隊
【殲滅者】宮廷魔術師 ローゼンンシア
初代国王を見出し、英雄達を集めて建国へと導いた歴史の立役者。
エルフ達が崇める高位存在【ハイエルフ】である彼女は齢6000を数える。
その魔力は絶大であり、100人規模で詠唱する対軍術式を1人で使用出来る他、地形を変えるような天変地異クラスの大魔法も行使する賢者である。
「ほら、防壁呪文の理解度が足りていないから、ただの脆い壁になっているわよ?そこ!いくら訓練でも怪我はするのよ?詠唱しながら周囲への警戒なんて基礎なんだから、普段からもっと練習しなさい!」
実戦すら訓練と言い切るだけの圧倒的な実力と自信は、確固たる経験と積み重ねた努力に裏打ちされた物だった。
問題点を指摘しては、別の弟子達に声をかけていく。
輝く金髪に風をイメージさせるような翡翠の目、世界樹の加護を受けたローブは豊満な肉体を覆い、神秘的な雰囲気を醸し出すと同時に、強者の貫禄を与えている。
「貴女はもっと自信を持ちなさい?魔力のコントロールは心の在り様が形になるわ。君は術式の展開速度は素晴らしいけど魔力の密度に難があるわね、精進なさいな」
背後で魔法を使っている弟子にまで指導する光景に、普通であれば絶句する所であるが、弟子達は師が全てを見通す目を持ち、その行いを余さず捉えているのだと理解している。
その尊敬を一身に集め、敬愛されるのが当然だと誰もが思う格の違いを、一緒にいる時間が長ければ長いほど感じてしまう。
「そこまで、後は見て勉強しなさい」
そう言うと、手を上げて魔力を集中しだすローゼンシア、その量は膨大であり、49人で張っていた防壁呪文を1人で維持しながら【並列思考】【無詠唱】スキルを行使して100、200と豪雨のように魔法を行使する。
既に防壁呪文へ届く触手すら無くなったが、それでも魔法の豪雨は止む事が無い。
1発1発の魔法を展開する速度、魔力の密度、極められた魔法の美しさに感動する弟子達だったが、これから目にする光景は一生色褪せる事の無い物だった。
「さて、それでは決着といきましょう。これが貴方達が目指す一つの完成形です」
火・水・土・風・光・闇属性を同威力で混ぜ合わせるとどうなるか?
世界は混沌の海より生まれ、世界樹に支えられて存在している。
世界を生み出した原初の力を引き出す魔法が、全属性の融合による混沌の生成である。
「全てを飲み込め【混沌崩壊カタストロフィー】」
変異体を中心に赤・青・黄・緑・白・黒の光が混ざり合い生まれた何かは、空間の全てを貪り尽くすかのように瞬時に広がると急激に力を増した。
次元が裂けるかのように亀裂が走り、全てが抵抗を許されずに分解されて飲み込まれていく。
「GYUOOOOOOOO!!!!!」
悲鳴を上げたまま圧縮されグチャグチャに潰されていく変異体には憐みすら覚えた。
そのまま中心点に到達する前に、粉々に分解されてしまった。
第5部隊 【剣神】王国剣術指南役 アルバート率いるソードマスター部隊
【剣神】王国剣術指南役 アルバート
王国にその人ありと謳われる、英雄の中の英雄、剣の頂に立つ者。
ローゼンシアをして剣技無双、6000年の人生の中で誰よりも剣を愛し、剣に愛された者と称される最強の【剣神】である。
この世に切れぬ物無しを地で行く男、46歳となった今でも全盛期であり続ける、天井知らずの強さは凄まじく、道端に落ちている枯れ枝を使用してオリハルコンを両断する化け物。
「剣の声を聞け、身体の声を聞け、自らに流れる血流に魔力を、気を流して己を高めるのだ。」
掛け声と共に風になる50人が振るう剣が、触手を両断し、大木の様に太い変異体を切り刻む。
嵐の様な斬撃の乱舞を受けて、再生する間も無く体積を減らしていく変異体。
生み出した傍から切り飛ばされ、再生した直後に刃が煌めき肉を断つ。
再生速度を超えた斬撃を受けて劣勢だった変異体だったが、地下で密かに増殖させていた触手を一気に突き出す。
視界を埋め尽くさんばかりの触手の槍が生えるが、全員が気配を察知しており飛び退き、飛び上がり、攻撃の範囲から退避しているのは流石というべきだろう。
「下がれ、ここらで終わりにしよう」
アルバートの号令に従って他の49人は後方に下がる。
自分以外が後退した事を確認したアルバートは、今まで使っていた黒剣を鞘に戻すと、今まで使用していなかった銀色の鞘の剣を抜く。
【精霊剣 クロス】
火・水・風・土・光・闇の6属性を支配する精霊王に認められた証。
王国の守護者として力を示し、己の力のみで剣を扱う実力があると認められた者だけが触れる事が出来る剣。
所持者は6属性全ての精霊と契約が可能になる。又、限定的ながらも精霊王を召喚可能。
剣に魔力を注ぐと剣全体が発光すると共に膨大な魔力の波動が漏れ出す。
火の上級精霊を呼び出すと、剣に宿らせる事によって剣が形態変化した。
「参る!はぁあああ!!!」
切りつけた対象全体を灰燼に帰す劫火の剣は、剣身そのものが紅蓮の炎で出来ている。
並みの者では近寄るだけで燃やし尽くされる、灼熱の空間を形成する為に使用者には高い能力が要求される。
「GYUOOOOOOOO!!」
灼熱の空間に晒されて、体表全体が沸騰している変異体が反撃しようとするが、伸ばした触手が届く前に燃え尽きる。
斬撃を防ごうと必死に防御するが、剣が触れた部分から体全体に炎が広がり悶絶することになった。
最後に見た光景は剣身から発生した、視界全てを覆い尽くす炎の渦が自分に迫ってくる所だった。
第6部隊 【業炎】ジム率いる魔法剣士部隊
「絶好調である!」
全身を炎に包まれて炎の翼で飛び回るジムは災害と言っても良いだろう。
膨大な支援呪文を受けて強化され、消費する端から【MP譲渡】の呪文が飛んでくる。
戦闘開始から今まで最大出力で戦い続けているが、疲れすら感じない。
「我が世の春が来た~!!」
味方の魔法剣士達が放つ炎まで吸収して、炎の巨人に成長したジムが右手に全魔力をチャージしだす。
自分の魔力だけで無く、次々と放たれる味方の炎と吸収し、【MP譲渡】で供給されるMPも全てターンレックスに注いでいく。
「このバーンレックス凄いよォ!!さすがバーンレイのお兄さぁん!!」
赤熱した剣身から炎が溢れた出したのと同時に、注がれたMPが100000を超えた。
炎の色が赤から黄金の炎に変わり温度が更に上昇していく。
「貴様に引導を渡してやる!畜生の分際で王国に攻め込むつもりだったんだろうがなぁ?そんなこたぁ出来るわきゃねえだろぉぉっ!!!」
ジムに右手を突き込まれて変異体が爆散していく。
体のあちらこちらから黄金の炎が噴き出し、再生する間も無く蒸発した。
「なるほど、バーニングフィンガーとはこういうものか!!」
第7部隊 【兎殺者】ユート率いる萌え豚部隊
「さぁ、お前等!きっちり働けよ!」
「「「「「おおぉーーー!!!」」」」」
他の部隊と比べて質で劣る分はアイテムでカバーする
秘密兵器は準備したし、レベルは50台ばかりだが、ジャイアントキリングをする条件は整っている。
触手の雨を走り抜ける。地面から突き出す触手を避けて本体に接近した俺達は、全員が同時に【特製猫型爆弾】を変異体に向かって投げつける。
50個の爆弾が炸裂して、炎と爆風を撒き散らす。
「GYULOOOOOOOO!!!!!」
ウジュルウジュルの体中に生まれた穴を再生させながら絶叫する変異体だったが、爆発のダメージもかなりの物だったのだろう、動きが鈍っている。
爆発の中心点にいた変異体は、爆弾が撒き散らしたドロドロした粘液が燃焼し続けている為、継続して燃え続けている。
ユート(天城 勇人)20歳
種族 ヒューマン
LV 1 職業 【兎殺者】
【ステータス】
HP 250(+550) MP 100(+550)
力 10(+175) 体力 10(+125) 敏捷 9(+125)
知力 9(+140) 魔力 10(+140) 運 99
攻撃力+645 防御力+85
【称号】平和の導き手(クロスロード)が発動して俺のステータスが+4900%される
【闘気法】【闘鬼法】を発動した俺は、蒼い闘気を纏って突撃する。
クロスロード王国内限定とはいえ49倍のパラメーターを得た今なら、全力解放で相手を仕留める事も出来るだろう。
【魔剣(弓)ミストルティン】と【魔剣ラビットイーター(能力封印超)】を二刀流で構える、ライターは特効を発揮してくれないが、【不壊】を持っている素晴らしい剣なので俺のパラメーターで使用すればそこらの名剣なんかよりも役に立つだろう
【天城流 双剣技 剣撃乱舞双破刃】!我が剣は悪鬼羅刹の如く敵を断つ!
分身するかのように高速移動しながら連撃を浴びせる、ミストルティンの持つ神殺しの力が変異体の魂を削り取る。
再生能力がどんどん落ちていき、触手を生み出す余裕すら無くなっていく。
周囲の仲間から攻撃魔法が飛び、変異体の再生を阻むのを見て勝機を見る。
二刀を全力で投擲して変異体に突き刺すと、気を最大限に高めて解き放つ。
「これで決着だな!死ね!」 【天城流 破拳三式 破天衝】
打撃点から爆砕して、衝撃が全身に伝わっていくと全身が衝撃に負けて破裂する。
汚い花火を上げちまったな。
想定通りの戦果だった。
究極スキルを温存して次に向かえるのは、次戦においてはかなりの決め手となるだろう。
第8部隊 【姫騎士】ソフィア率いる聖騎士部隊
【姫騎士】の異名で呼ばれるクロスロード第一王女 騎士団長ソフィア
【聖剣セイクリッドレイ】【聖鎧ヴァルキリーガード】を身に纏った姿は凛々しく、純白の輝きは戦場を疾駆する度に敵の命を散らす。
聖騎士部隊は全員が浄化能力に優れており、聖剣技を駆使する戦場の華である。
見た目の派手さもあるが、その技は卓越しており単体は勿論、広範囲殲滅能力も極めて高い。
頑強な鎧を身に着けており、回復魔法も使いこなす聖騎士達は、高い防御力を持って触手を薙ぎ払い突破していく。
剣に纏わせた浄化の力で変異体を切りつけるとジュウジュウと体表が泡立ち溶けていく。
毒沼で生まれた瘴気と毒を吸い上げて進化した変異体は炎よりも浄化に弱かったのだ。
体から流れ出ていくかのように、攻撃を受ける度に体から失われる力に恐怖を感じないはずの化物が後退する。
「全軍掛かれ!敵は浄化に弱いぞ!」
剣から放たれる聖光の光線が触手を焼き払い、変異体を穴だらけにしていく。
必死の抵抗も分厚い鎧と光の加護に守られて、相手を殺傷する事が出来ない。
「やあああぁあ!!」
裂帛の気合いと共に放たれたソフィアの斬撃は変異体を両断した。
ズズンっと倒れた変異体に、聖騎士達が突き出した剣が次々と刺さり浄化の光が溢れだすと最後の悲鳴を残して変異体は息絶えた。
第9部隊 【覇王】麗覇 率いる【我が覇道】+精鋭プレイヤー
「鬱陶しい触手を払え【九頭龍】」 「「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」」
迫り来る触手を切り払い、燃やし、凍らせて次々と消滅させていく【九頭龍】達は王国の精鋭達にも引けを取らぬ強さだった。
レベル差など感じさせない強さは、リアルでの経験は勿論だが、各自が持つ異能とこちらの世界で手に入れたスキルをミックスしたオリジナルスキルを駆使しているからであった。
触手の雨が降り注ぐ中を悠々と変異体に向けて歩いて行く【麗覇】はこの戦場において明らかに異質であった。
拳を振るうでも無く、攻撃を躱すでも無く歩いていく姿は王者の風格を纏っており、虫など相手にしていられるかとでも言いたげだ。
そんな姿を見て唖然としながらも、他のプレイヤー達は全力で戦った。
それぞれが有する究極スキルを惜しげも無く使い始めると、当然ではあるがこちらに優位な戦況と化す。
絶対零度の吹雪が触手を氷漬けにしたかと思えば、灼熱の業火が敵陣全体を焼き払う。
攻撃を阻む絶対防壁が展開され、空から隕石が降り注ぐ。
部隊全員が光に包まれたかと思えば、ステータスが10倍になっていた。
アイテムで意識が共有されているので、次に何をするのかと全員でタイミングを合わせてスキルを放っているのだ。
「ふむ、中々に良い支援ではないか、褒めてやっても良いぞ?」
満足げに微笑む麗覇に、周囲のプレイヤーは安堵した。
出された指示は単純明快であり、(邪魔をするな・命がけで尽くせ・出し惜しみせず全力)であった。故に、自分達が行った行動の成否を評されるまでドキドキしっぱなしのプレイヤー達である。
「まだまだ余裕がありそうだが、あの虫けらがいつまで我に歯向かう事が出来るか見物ぞ」
更に追加で使用される究極スキルにより、魔法・スキルのクールタイム0、防御貫通、全属性弱点化、など鬼も泣き出すような支援が加わる。
全プレイヤーが持てる全力で魔法とスキルを連発する。
「GYUOOOOO!GYLOLOLO!!!」
連続で着弾する魔法とスキルによる攻撃でダメージを食らい。激昂する変異体だったが、反撃をしようにも、させてくれるプレイヤーでは無かった。
止めが時間停止10秒のタイムストップである。
「やりおるわ。こちらの世界ではプレイヤーの連携こそ脅威よな....我が決めてやろう」
真紅の闘気を全開にした麗覇が変異体に向けて走り出す。
凍った時間の中、真紅の鬼が疾走する姿には誰もが死を連想するだろう。
「再生が自慢らしいが、魂まで食われて再生出来るか見せてもらおうじゃないか?覇拳【童子切 安綱】!はぁああ!!らぁ!せりゃぁあああ!!!」
飛び上がり、口が見える頭頂部、胴体、胴体下部にそれぞれ一撃すると、麗覇は腕を組んで仁王立ちする。結果を見据えるつもりのようだ。
魂を食らう拳を三撃当てた時点で、時間凍結の効果が解けた。
拳が命中した部分から体全体に向かって亀裂が走り砕ける。
「どうやら虫けらの魂では三撃持たなかったようだな!王に歯向かう愚を知れい」
これが緒戦の結果である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます