第20話 これは規格外だ(丿 ̄ο ̄)丿

「ハァ、ハァ、ハァくそ、これは規格外だな。」


俺は膝を床につけ驚いていた。前には俺を見下す木島が立っている。


「その程度で俺を止められると思うなよ。」


……………………………………………………


「………………コレが最弱が最強に勝つために考えた…………ッぷ……ふふ、ぶはは!!」


清水はその場に崩れ腹を抱えながら笑っている。


「はは!何が、最強に勝つために考えた作戦よ!中二病過ぎるでしょ!」


コイツ本当に一発殴っていいかな!いいよね!?


「……ぷ、駄目だよ……笑っちゃ、伏見くんだって一生懸命なんだから……ふふ。」


「ちょっと、大鳥さん貴方も笑ってますよね?と、言うかさ、貴方の方が笑ってますよね?」


大鳥は腹を抱えながら立って体は俺と反対方向を向いている。


「いや、そんなことないよ。僕は、笑ってなんか……はは……、いや、本当に。」


「いや、笑ってますよね?」


「ぶはは!!本当におかしい!カッコつけて滑ってるし!」


清水は床をバンバンと叩きながら騒いでいる。


「お前もいい加減笑うのやめろよ!マジで殴るぞ!」


「だってあんた!くっぶは!ダメ、死ぬ!笑い死ぬ!」


「お前!本当にいい度胸してるよな!そんなことより!さっさと試合に戻るぞ。」


俺は清水に手を差し出した。


「何よ。妙に男らしいじゃない。女子に手を差し出しなんて。」


そう言うと清水は俺の手を握ろうと右手を出した。


「ふ!清水引っ掛かったな!」


その瞬間俺は手を引き清水の差し出した手を避けた。


「な!あんた!」


清水はそのまま、体制を崩して床に転がった。


「手を貸すとでも思ったのか?は!おめでたいやつだな。」


「あんたね!少しは良いとこあると思ったらすぐこれよ!」


「そこまでにしよ?子供じゃないんだから」


大鳥が少し冷たい声で俺達に言ってきた。その声はまるで子供を叱る大人のように。


「お~と!伏見くんチームがまるで子供が叱られてるようだ!」


一空さんが此方を見て実況を続けていた。


その時俺達はあまりの恥ずかしさに顔を赤らめていた。


「さ、さあ!気を取り直して攻撃だ。」


「お、おーーー!!」


俺と清水は二人で気合いをいれていた。


俺等は何度こんな会話をしているんだろうか?なんと言うか?会話がワンパターンじゃね?


「全く何度も僕に喧嘩を止めさせないでよね。」


「すいませんでした!!」


清水と俺は土下座をかまして謝った。


「そ、そこまでしなくても。そ、それよりも早く試合を再開しないと休み時間が終わっちゃうよ!」


「そ、そうだよな!」








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