あなたの心は何色ですか?

政宗

第1話

〜あなたの感情は何色ですか?〜


プロローグ

帰り道を歩いていると、その足音がまるで心臓の鼓動のように感じました。

1歩1歩と歩く度に心臓の鼓動が早くなるように感じました。

その鼓動が僕に何かを伝えようとしてるように感じました。

僕は一目惚れをしたのです。


僕をこんな気持ちにさせたのは、その日学校でその人を見た時でした。

その人はとても眩しく見えました。

まるで、宝石のようなでいて、ガラス細工のようにとても繊細で、大切に扱わないと壊れてしまうようにも見えるような、そんなことが頭の中に浮かんだと同時に、自分が感じたこともないような心臓の高鳴りを覚えました。

この気持ちはなんだろうかと考えようとしました。

でもそんな暇もなくどんどんどんどん鼓動は早くなっていきました。

その時僕は一つの単語が頭の中に思いついたのです。

一目惚れなのかと?

ある人が言っていました。

「一目惚れというのは、自分が気づかないうちになってるもの」

と、

でも僕はそうは思いません。

何故か僕は今この瞬間一目惚れをしたのだと瞬間的に気づいてしまったのだから。

これは僕個人の主観かも知れません。でも、僕は確かにその人に一目惚れ、恋をしたのです。

不思議な高揚感。

何もかもが明るい色に塗り変わっていくようなそんなふわふわとしたよく分からない気持ちでした。


僕は歩きながら明日か明後日でもいい。あの人に喋りかけてみよう。

挨拶だけもでもいい。あの人との一つのきっかけになればと。

そして、この感情を共有したいと思いました。


そんなことを考えている次の日僕は死にました。


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