第2話
チャイムが鳴る5分前。これくらいでいい。
友人と他愛もない話を少しして、今日の授業の準備をする。誰かに見られているわけでもないのに、丁寧に。
チャイムが鳴るとみんなが席に着く。クラスは35人。多くもなく少なくもない、普通の。
担任の今日の必要事項を右から左に聞き流して朝のホームルームはおしまい。
1時間目から古典の授業で気が重い私に友人が声をかけてきた。
「おはよう、ねぇ今日すっごく暑いね、これ使う?」すこし、ほんの少し茶色の混ざった髪をまとめて上に結っている髪の毛を揺らしながら、友人が汗拭きシートをくれた。そのくらい暑いってこと。
「ありがと。ほんと暑すぎて嫌になる。」
首もとを拭いて、汗拭きシートのヒンヤリ感を感じながらチャイムが鳴った。
眠気と暑さの戦いの時間だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます