第410話信じてついて行く

今日は透析クリニックで水分を小まめにとることを言われました。

確かに夏の激やせの患者が増えています。

「どうですか?」

最近は毎日空室対策事業室に覗くようにしています。

前の人たちはすべて入れ替わって若い社員が中心です。

「初契約が出来ましたよ」

ようやく8棟の折込をフーリーペーパーに入れたところです。

契約は行政の下請けがその都度来てくれます。

「今日中にホームページにもアップできますよ」

一人IT社長が来てくれています。

壁に私がグラフを張り付けていて月に何件契約をすれば室が黒字になるかを示しています。

1年は赤字を覚悟しています。

「この調子では到底無理だと思いますが?」

「まだ始まったばかりですよ。例えば来月号からは既存のMPOの空室も載せます。それにできれば次の12棟のアップの準備もしてください」

彼らは受け身の仕事に慣れてしまっています。

「室長!行政の配布成功しましたよ」

日焼けした編集長が麦わら帽を手に入ってきます。

200か所10人で車で配布しました。

「事業は始めるところがるように問題を解決しながら走ります。それでいつの間にかこのグラフを達成していくのですよ」

「そうですよ。信じてついて行くのです」

編集長が若い人達に口が酸っぱくなるくらい言い続けています。

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