第310話病気を知る

昨晩から歯茎が腫れて眠れません。

それで透析の後歯医者に行こうと家を出ました。 

私は糖尿の影響で部分入れ歯にしたのですが、肩がこるとすぐに歯茎が腫れます。

女房は面接が決まったと、頑張ってスーツ姿で出かけました。

働かない私に自らくすぶっていますが、新しい働き方を見つけるまでは辛抱です。

「歯医者に行こうと思いますが?」

「気を付けてください」

針を刺す医院長がいつになく強い調子で言います。

「血液は体の外に出ると固まります。透析で使用する血液回路も「体外」であり、血液が固まらないように抗凝固薬(ヘパリンなど)を使用します。透析中ならびに透析後数時間、その影響が体内にも多少残ります。そのため、出血した場合には血が止まりにくくなるので注意が必要です。通常、抜歯や手術などは透析のない日に行ってください」

元々私は同様なことで大変な失敗をしています。

膀胱がんの抗がん剤で血尿と激痛で睡眠が全くできなかった時期がありました。

それで膀胱科でボルタレンと言う痛み止を服用していたのです。

それがクレアチニンを急上昇させ透析の道にまっしぐら突入しました。

ということで安心な痛み止をもらって歯医者は明日に伸ばしました。

それでシニアNPOに顔を出します。

今ここにいる時だけ明日への光が差し込んでいるように思えます。

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