第311話パワハラ

今日は歯医者によって喫茶店で労働裁判の講演会で知り合ったメール友に会います。

もう3度ほどメールで相談に乗っています。

会うことになって約束の赤い紙袋がテーブルに乗っている席を探します。

「わざわざすいません」

メールで話している時は元部下の彼女を思い描いていましたが思わず若いので吃驚しました。

彼女は上司からパワハラを受けていて労働審判を受けようと講演会に来ていました。

「あの講演会に参加するまでは労働審判の準備が生きがいでいろいろと証拠を集めていました。それがお話を聞いてまたブログを読ませてもらったり、メールでお話をさせてもらって、少し考えが変わってきました」

「ということは弁護士の先生から言うと反宣伝になりましたね」

「私の場合も単純な残業代ではなくて会社というより上司との問題で、この上司は誰構わずお尻を触ったりするのです。でも本人はそれがスキンシップと思い込んでいる節があります」

昔の会社にもそう言う上司がいましたね。

「問題は他の女性社員から証言をもらえる状況ではなくて、逆に上司よりの証言が出そうなのです。そんな中で長い時間を裁判するのには耐えれない気がしてきたのです。それよりその労力を新しい就活に向けようと」

「それも選択ですね」

「でも会社都合だけは取りたいと思います」

「そうですね。私も若かったらそうしていたように思います。労働裁判はあまりにも時間がかかりすぎて嫌な思いの連続です」

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