第265話不起訴
透析3日目で足が強烈に吊りました。
これは厄介なのは吊りはじめると癖になることです。
むずむずと予感がして(神経質になっているのかも?)動くと急に吊ります。
「こういう時はこうして足の指を上向けにすると治まるのです」
透析担当の女医さんがさすりながら笑っています。
「透析中に本を読んだりパソコンをすることはできますか?」
「ええ、可能ですよ。ここは透析の訓練期間なのでパソコンはできないのですが、透析クリニックを検索すればできるところもあるようです。なんと言っても一生のことですから」
この一生と言うのが心配なのです。
透析が終わると急に何もすることがなくなります。
最上階のレストランの隣のテーブルで文庫本を読みます。
「今ええか?」
これはY署の暴対刑事です。
「やっぱりそっちの予測通りや!K火災と和解しよった。1億の保険金の半分を返したようや。それで検察は不起訴を決めた。あの部下の調書を頼もうとしてたんやがな」
さすがに今度は自分がかかわっている証拠があるだけに社長が素早い対応をしたようです。
取り敢えず刑事訴訟の弁護士に不起訴を伝えました。
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