第243話和解!?

今日は農業訓練の後Y署に寄ります。

「まだ労働裁判やってんのか?」

個室は満室なので、刑事部屋の机に座ります。

どうも調書を取る気がないらしいです。

「そちらこそ、保険金詐欺を立件するのですか?」

「五分五分やなあ。署内でも意見が分かれている」

どうも1時間は2時間という流れです。

「告発の不動産部長は信用ならん。これは一致した意見や。でもあんたの調書や証拠書類は信用できる。ただ、工事課長の相手側の調書は疑わしいが現場担当者として退けられん」

やはり工事課長が壁になっているようです。

「任意で保険代理店を呼んだが、工事課長と同じことを言っている。だが評判の悪い代理店だ。お宅の曲者の総務部長は工事課長の申請を社長に伝えただけと言っている。社長は相変わらず任せきりで知らないと来ている」

あの会社のいつものパターンです。

「K火災は行った?」

「弁護士が出てきて社内調整中とだけ答えた。これはどういうことだ?」

「K火災は今民事を始めたようですが、私は最後には和解ではないかと思っています」

「知能犯も同じ意見やなあ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る