第219話臥薪嘗胆

「やっぱりシニアNPOもぬか喜びでしたよ」

「仕方ないよね。得意の臥薪嘗胆」

これは私の座右の銘の一つになっています。

「これどうかしら?身動き取れない今はできなかったことをしたら?」

といつネットを調べたのか、ハローワークの職業訓練の『農業訓練』の募集案内です。

女房は私の人生を諦め気味にジョットコースターと言います。

今日から行くところもないので、大阪城を抜けて雨の中ハローワークに出かけます。

「シニアNPOで職業訓練を受けられたのですね?」

難しそうな顔でマニュアルを見ています。

「係争中なのですね?就職活動は?」

「なかなか・・・」

「一ついけそうなのがあります。でも締め切りは明日ですが?申し込みますか?」

「はい」

「電話を入れておきますから、直接面接を予約してください。紹介状は出しますから」

慌てて手続きを済ませて証明写真を撮りに行きます。

携帯にシニアNPOの部長から留守電が入っています。

『明日手術だよ。悪いことしたな。副理事長が会いたがっている』

と電話番号が入っていました。

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