第210話嘘の証言はやめて!

今日は職業訓練は休みで、朝から前の会社の膨大な資料を見ています。

でも仕事ができると張りができます。

「少しよろしいですか?」

相棒の部長の声です。

「不動産部長が警察に飛び込んだの聞きました?」

「聞いたよ」

「それで課長が吃驚して喧嘩になったのですよ。偽証罪になると喚いています」

「警察からは追い返されたそうだ」

「そうなんですか!」

「彼奴は馬鹿でまた会社の総務部長に会いに行ったそうです」

「すでに部長と会社に対して不利な証言をして、損害賠償の訴訟を連名で始めたのじゃなかった?」

「どうも精神不安定ですね。それで話がもう少ししかっりしないのですが、総務部長に何かまた罠をかけられてたみたいなのです。どうも未払いの給料を返してもらう代わりに、何かの証言を書いたそうです」

ひょっとしたら労働裁判でまた何か証言をしたのだろうかとふと思いました。

もう嘘の証言はやめて!

「彼女の情報は入った?」

「連絡着きませんが、工事課長は会社都合で円満退社をしたそうです。保険の脅しが効いたのですかねえ。今夜部長が呼び出してますよ」

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