第122話弁護士に相談

膀胱がんの6か月検診で、内視鏡検査です。

その後に前の会社の弁護士になった後輩を訪ねます。

麻酔ゼリーを塗られますが、悲鳴を上げそうな痛さです。

画面に膀胱の中が写されます。

「ずいぶん傷が残っていますね。膀胱の大きさが半分まで縮んでいます。膀胱炎も続いていますが、膀胱がんの再発は見られません。次は11月辺りに予約を入れてください」

この先生は泌尿器科の2代目の先生です。

看護婦も先生も前の先生のことはご法度のようです。

ガーゼを当ててもらって抗生剤と痛み止めを貰ってがり股で歩きます。

「先輩久しぶりですね。中に入ってください。無料ですから安心してください」

15年ぶりですが、彼は法務課の新人で私が辞めるころ弁護士事務所に転職していました。

私は時間がかからないように簡単に状況をメールで流しておきました。

「私はベンチャーが分野なので、詳しい説明はできませんが、状況からみると不当解雇に当たりますよ。ただ労働裁判は辞めた時の状況がかなり重要なのです。先輩も一時人事で裁判を担当されていたと思うのですが、ずいぶんこの訴訟は変わってきているので、専門の労働裁判専門の弁護士をつけられた方がいいと思います」

そう言って大阪の労働裁判の弁護士リストのコピーを見せてくれます。

「数をこなしているのはこの5件ですね。できるだけ早く行って指示を受けることです。その間は会社とは交渉しないことです」

ネットで見た時も同じような回答がありました。

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