第73話構造改革

内科の定期検診に行ってきました。

子会社に行ったのは正解で、周りの目を気にせず病院に行けます。

女性社員ともリレーションが出来てきたようで何かと相談を受けるようになっています。

賃金をあげてほしい!これは少し時間がかかります。

「いい感じですね。クレアチニンが今までの最低3.71まで下がりました。Hb(ヘモグロビン濃度)が9.30とH b A 1 c(ヘモグロビンA1c)が6.30で貧血状態は変わりませんね。血尿はどうですか?」

「はい。血尿もずいぶん薄くなってきています。トイレも2時間もつようになりました」

「精神的なものが改善したのもありますね。ただ無理をする仕事はだめですよ」

今日は本社の社長に呼ばれて4時にそのまま出かけます。

久しぶりに本社の事務所に入ると総務課長が声をかけてきます。

でもまた私の机からパソコンが消えています。

社長室のドアをノックすると、珍しく社長だけです。

「みかんでもどうだね?」

今までになく女性社員がコーヒーを入れてきてくれます。

「今月、家賃支払いがショートすると報告書にあったが?」

私は数日前に作っていた1年間の月別売り上げ表を広げます。

「2か月前の26棟のホテルの平均売上です。1億6千万でこの数字は息子さんの時から報告があった通りです。それがこの2か月の平均売り上げは1億8千万と伸びていますが、なのに家賃の支払いが末に2千万ショートします」

「不思議だな?何が原因なのだ?」

「隠れた負債の積み上げがあります。これをここ3か月で発生源を押さえるとともに、解消しようと考えています。正式に運転資金の融資を検討お願いします」

「よし、分かった」

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