第43話緊急入院
今日は朝からいつもより視野が暗い気がします。
飛蚊症と言うより全体的に夕方の景色に見えます。
「顔が白い感じがするけど、大丈夫?」
「ああ、会社の方は何とかしのげるところまできた。後ひと踏ん張りだ」
ひと踏ん張り、それが最近の私の口癖になっています。
「今日は本社?」
「いや息子とホテルの会社で打ち合わせだ」
最近息子がホテル事業に引っ張り込んでいるように思えます。
確かにホテルなら息子以外に被る担当がいません。
無益な社員同士の足の引っ張り合いにはもううんざりです。
心配する女房が車で梅田にあるその会社まで送ってれました。
「やっぱりこのまま病院に行ったら」
そう言われても頑張って車を降りて会社のビルのエレベーターに乗ります。
ドアを開けると見知らぬ顔がにこやかに出迎えてくれます。
名刺交換でホテルの社長と分かりました。
「息子は今日は風邪で休むそうですよ。コーヒーでも飲みながらざっくばらんな話をしますよ」
「こちらも。。。」
と握手に手を差し出したところで、記憶が途切れました。
次は救急車の中で通院している病院名を聞かれたように思います。
緊急入院です!
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