第38話目が見えない!
裁判の方は何とか現状の法廷の審議に追いついてきました。
とくに子会社のある熊本の事件が泥沼になっています。
専務に伝えると、今晩スナックに付き合えということです。
この人は飲まないと本音を話すことはありません。
やもえず退社時に尿漏れパットからオムツに履き替えます。
専務は退院してきてから、ステッキを手放しません。
敢えて私も専務も病気の話はしません。
「この会社がここまで大きくなったのは私の力だよ」
確かに今まで社長と二人三脚で来たのは資料で分かります。
原則、ここ数年専務に任せきりの様子がみられます。
「それなのに退職をにおわせてきた」
やはり予想通りです。
「不動産部長は次は自分だと思っているがな、わしは君を推薦しておいたよ。ついては約束してほしいんだ」
「それは?」
「相談役に推薦してくれ」
「そんな力は私にはありませんよ」
「いや結構君の力を社長は買っている」
その夜、会社に残れそうな予感を感じて珍しくぐっすり眠れました。
それが翌朝、急に目の前が真っ暗になってタクシーで病院に飛び込みました。
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