獣
翠幽月
咆哮
私が欲しいものは決まっている
ただ表現したい
書きたい
努力をしても到達できない場所がある
私は知っている
私が頑張っても、努力しても
才のある人には永遠に辿り着かない
それはどうにもならないものである
私は分かっている
才能を欲したりはしない
ただ、書き続けられるだけの体力と
それが許される環境が欲しい
甘えているといわれてもいい
非難されても
私がやりたいことはそれだから
私は強い言葉は使わない
でも、私が唯一強い言葉を使うならば
自分の欲望をいう時に使いたい
私は我慢はしない
本当に欲しいものは我慢しない
どんなことがあっても手に入れる
それは世間という、社会というものから見れば
醜悪で、あり得ないものだと思う
なぜなら、皆分かっているからだ
好きなものをやるには我慢が必要だということが
それを必死に抑えて日々を過ごしているから
我慢をすれば何か得られると信じているからだ
そういう欲望を抑えられないのは
獣であるといわれる
私は獣でもいい
私はただ表現したい
それが私の本当にやりたいこと
私が本当に欲しいもの
今日も私は吠えている
自分の欲望を隠さないで
遠くまで吠え続けるのだ
獣 翠幽月 @long-sleep
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます