発展の科学と創造の魔術

マステマ

プロローグ

 4月23日、国立特殊技術者養成学校でその事件は起きた。



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 その日の午後は1年1組、2組、3組、4組合同の戦闘演習の授業があった。

 

 戦闘演習は、内乱やテロが多発する中でどのような対応をとるかをシュミレートする授業である。

 ただ、あくまでも演習であるため、殺傷性ランクb以上の魔法、科学兵器以外ならば何を使ってもよいというルールがある。

 このルールによって、この授業で怪我人はほとんどでない。

 だが少年はこのルールの穴をついた。

 殺傷性ランクb以上の威力があるが、魔法、科学兵器以外なら何を使って良いということに。


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「先生、三組のやつら明らかに殺傷性ランクsの魔法使ってます!早く対処してください!負傷者が出てます!」


「こっちもかなりの負傷者が出てます!」



 轟音と共に聞こえてくるこの通信を教師たちは聞き流すしかなかった。

 そう、少年はルール違反などしていない。


 

 彼は魔法を使っていないのだから。

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