ペンは剣よりも強し

例の女性社員。

「商品が許容量以上に積まれてるじゃん。こんなんみつかったら朝ブチ怒られるから戻しといて」

「(指示されたことをやっていたら)そんなん最後にやればいい」

「ポップたてて裏にあった厚揚げだしといて。こんなものすぐにできる」

「どこいってたの、まだ指示が終わっていない」

「みてここ。ボッコボコじゃん、商品整理して」

すべて閉店10分前の出来事


私が「時間なかったらやらないよ」というと、「じゃあ隠者君に言う」と隠者君に無茶ぶり。

事ここに至り、遂に往年の論破王エッフ将軍、出陣を決意。本当に久しぶりに、脳内でほら貝が鳴ったのを感じます。

しかし、ここからの私は「去年とは違う」。

論破するのが得意ではあるものの、相手に自慢の弁舌を使うと体力・時間共に消費される、また中途半端に頭のいい相手なため言い合いになると時間がかかると踏んだ私はその場を適当に濁すとバックにある「職場の連絡ノート」に目をつけ、そこに全てを書こうと踏んだのです。

また、内容も暴言などではなくかなり長文の「抗議文」。


「おっしゃっている内容はその通りですが、私服でカードを切った状態でそれをされると「不正をしているのに何を言っているのだろう」と思いますし、人数がそろっているときはいいが個人によって仕事のスピードには差があるので多少は考慮していただけたら幸いです。

我々は人間ですので一生懸命仕事をしたのにできていないところだけを指摘されると流石に気力が削がれます。退勤しているのか、勤務中なのかメリハリをつけてください」


と、自分のサイン入りでコメント。自分のサインをしたのは、士気が低くまとまりのない他のバイトを巻き込んでも仕方がないと判断したためです。あまりにも他のバイトが自己主張をしないので、堪忍袋の緒が切れた私が単騎突撃を敢行しました。これでクビだとか言われても私は別に「ああ、そうですか」くらいにしか思っていません。まあ、これから年末ですしただでさえ仕事が遅い人がいたりするものですから、私をクビにする余裕など職場にはないのが現実だと思うんですけどね。


さて、こうも真正面から斬りこむと今度から私が出勤する日は社員にとっては嫌な日となるかもしれませんが、私は「正論」と「法律」を両手に掲げて戦うだけです。朝の人?社員?店長?構いません、私の論理に対抗するだけのものがある人間があるなら、どうぞ正面からかかってきてください。という、怒りの夜を過ごしたエッフでしたが、気分は晴れやか。「どうぞ、ご勝手に~」といわんばかりに、事の成り行きを見守ります。本音を言うと、そういう不正残業するような輩を放置している主任や管理職がもっと問題だと思うんですが、やれやれ。社会とは・・・。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る