世渡り上手

大のカープファンにして職場のボスと呼ばれているおばさんに、豊富な野球知識で積極的に話しかけていくエッフさん、しかし思惑はその人を「敵に回さないこと」にあります。


職場内では、部署の主任が突然の結婚&栄転という驚天動地の出来事(大袈裟)がありまして、一緒に飲もうとかなんとかいう話になって、出席者リストみたいなのが堂々と掲げられ、殆どの人が出席に名前を書いているのを見ます。圧力こそかけられていないものの、同調圧力をかけられるとしたらこういう場面なんでしょうね。


自分の中には「一線」があって、これ以上は付き合いを広げない、というラインがあり、まさに仕事外で職場の人と交流するのは自分の範囲内ではありません。だから行かないのは明白になります。そこで何か言われたら、「選択の権利を奪うのは人権の侵害だ」とかなんとか適当なこといって誤魔化します。


また、私から見てあまりいい交流ではない(酒やタバコや女や車の改造が趣味)と感じている後輩たちとの距離感も、どこで身に着けたのかわからない絶妙な緩急をつけたコミュニケーションで一定以上のラインを相手が超えてこないようにしています(どうでもいい会話はほぼ無視、時々冗談で対応という具合に剛と柔を使い分けます)。


それでも、ラインを超えてこようとする相手がいると、お得意の話術で独自の思想、というかいつも思ってる正論的なものを語りだして敢えて相手をドン引きさせるという大道芸のような立ち回りをすることもあります。こうして書いていると、かつて自身を「天下に響く才覚」と自称していた専門学校時代のビッグマウスも、あながち嘘ではないような気がしてきます。恐るべき処世術、これだけ人の心の変容やら何やらに気づいて打って出たり退いたりするさまは、煮ても焼いても食えないと言われただけあるなぁと自分で自分に関心してしまいました。


でも?ほぼ引きこもりなんだよね。ふつうに社会で活きそうですが、今日も私は布団の中からぽちぽちとYoutubeをみてます。


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