浮世に浮く男

エッフ

どっちが悪いの

ある日。

数人の大人と会話をする機会がありまして、その時にうちの近所で熊が目撃されたという近所で話題の話になったわけです。

大人の方は、私の事を昔からよく知っている方だったのですが、


「エッフ君(作者)のところは大丈夫?」


という質問をしてきたんですね。いや、大丈夫だからこうして貴方たちと喋っているんでしょう、と言いたくなるところではありますが、それは言いませんでした。で、まあどこでこんな生き物が出ただ、ああだこうだという会話になって。けだるい話だなあ、なんて思いながら聞いてたんですが、ああ、せっかくだし、私がいつも考えていることを言ってみるか、と思い立ってこういったんです。


「でも、熊に限らず獣が人間のいるところに出てくるのは、大抵人間の手によって住処を追われたからですよね。だから、僕は熊とかを害獣扱いするのはどうかと思うんですよ。本当の害獣はどっちなんだってね。僕は一番の害獣は人間だと思う」


と、こういったわけです。そしたら「あ、はい」みたいな感じで熊の話おわりました。ああ、そこは「そういわれたらそうだね」とか返ってくるんかなと思ってたんですけど。予防線を張っておくと獣害事件が全て人間の責任だとは思ってません。けど、もし獣たちに感情があれば、「お前らが〇〇してるからだろ」っていう返答が絶対返ってくると思うんですよね。まあ、それはいいか。まあ、人生もう少しあるでしょうし、思いがけない返事をしてくれる人が現れるかもしれませんから、その時を信じて、僕はいつも考えている本音を隠さずに生きていこう、などと常日頃。


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