Watchers Tomorrow

混合

♯14

翔真「妖怪…混じり…？」

？？？「つっても西洋妖怪混じりだなこいつは。吸血鬼ってところか」

翔真「青柳が…吸血鬼だと…？」

？？？「こいつずっと人間のフリしてお前のこと騙してやがったんだよ」ｷﾞｭｩｩｩｳ

青柳「ぐ……ぁあ……」

？？？「よくもまぁ今まで上手く隠したもんだ。協会に申請入れてないってことは、もう何人か人間も食ってんだろ？このまま弾けろや」ｸﾞｸﾞ...

翔真「おい」ブンッ！！

？？？「！！？」ﾊﾟｼｨｯ!!!

ドサッ

青柳「ゲホッゲホッ……」

？？？「あぁ！？お前こいつ助ける気か！？」

翔真「青柳から離れろよ」

？？？「ハッ、状況が分かってねぇみたいだから教えてやる。見ろあいつを」

青柳「ググ…グォォオ……」

？？？「身の危険感じて半妖の部分が出てきてやがる。まるで自制が効いてねぇ。ここまで何もせず成長したら矯正できるかどうかも分からねぇ。こいつはここで処理すんのが一番なんだよ！」

翔真「関係ねぇよ」

翔真「青柳は俺の友達だ。友達が殺されようとしてるのを黙って見過ごす訳にはいかない」

？？？「…」ﾋﾟｸｯ

？？？「うざってぇな…。そういうのが状況を分かってねぇつってんだよ…。このまま邪魔されちゃたまったもんじゃねえまし、すこし黙らせてやるよ！」ダンッ！！

翔真「！！！」ﾋｭﾝｯ!!!ﾋｭﾝｯ!!!

翔真（大丈夫だ…！東雲の蹴りより遅い…！これならイビルフォーカスを使わなくても避けれる！）

？？？「手ェ抜いてんだろぉが。バァカ」ｸﾞﾘﾝｯ!!!

翔真（はやっ…！）

ドゴォッ！！

翔真「ゴホッ…グウぅ…」ｽﾞｻｻ...

？？？（あぁ…？完璧に意識落としたつもりだったが…。踏み込みが浅かったか…？……ならもう一撃だ！）

翔真（使うしかない！！！）ｽｯ!!!

『イビルフォーカス！！！』

？？？「………！！！！」

？？？「お前……」ﾄｯ....

翔真（なんだ…？こないのか…？）

？？？「そうか…お前がか…。」

？？？「今日のところは引いてやる。そいつの後処理は勝手にしろ。そして手に負えないと感じたらその場から離れろ。俺が始末してやるから」スッ………

翔真「……ッハァッハァ…。行ったか……。……ぐぅう…。なんつぅ蹴りだよ、あいつ」

翔真「そうだ、青柳…！」

翔真「青柳！おい！大丈夫か…！」

青柳「ｸﾞﾙﾙﾙﾙﾙ....グォォオ…」

翔真「青柳……？」

青柳「グォォオァア！！」ﾊﾞｯ!!!

翔真「なっ…！ちょっ…！」

青柳「グォォオォォォア！」

翔真「やめろ！青柳！！落ち着け！！！」

翔真（くそっ！どうすれば…！イビルフォーカスで視える弱点攻撃したら弱ってる青柳の身体が持たない…！）

青柳「グルゥァァァァア！！！」

「シュバルツ！！！！」

翔真「！！！！」

ズォォォォオ！！

青柳「グルァ！！？」

バクン！！！！

翔真「東雲……！！」

円香「何があったの…！？今の日坂君の友達でしょ…？」

翔真「ふぁぁあ……」ドサッ

翔真「助かったよ……」

〜〜〜病院〜〜〜

青柳「スゥ…スゥ…」

翔真「……………」

円香「一体…何がどうしちゃったのよ…」

翔真「さっきも見たと思うけど…青柳は…妖怪混じりみたいなんだ」

円香「え…！！？」

翔真「それで青柳を殺そうとしてた奴がいて……俺にも何がどうなってんのか…」

円香「そっか……。

…………とりあえずさ、ウチに来てご飯食べよ？」

翔真「……ここから離れたら…また青柳が襲われるかもしれない」

円香「ここにいる限りは大丈夫だよと思うよ。向こうも異能者。できるだけ一般の目は避けたいからね」

円香「だから…行こ？」

・

・

・

・

〜〜〜東雲家にて〜〜〜

東雲パパ「なんだこれは」

？？？「まずは自己紹介から。」

？？？「異能協会本部秘匿機動隊第4小隊副隊長 大神 です。」

大神「東雲のご頭首。協会からの通達があります。」スッ…

東雲パパ「ほう…」ﾋﾟﾗ...

大神「近頃この近辺で闇の取引があるという情報が協会に入り、なんでもかなり重要なものなそうで、取引を未然に防ぐため私が派遣されました。」

東雲パパ「……で俺に何が言いたい？」

大神「………いえ、何も。ただ、事が収束するまで、私はこの町に拠点を構え潜伏するつもりです。しばらく慌ただしくなると思いますが、それをお伝えしたくて」

東雲パパ「………」

大神「後一つ…。

本当はあまりよろしい事ではないのですが、これを」ﾋﾟﾗ...

東雲パパ「あいつに頼んでいたものか」

大神「協会は本気ですよ」

東雲パパ「ふん、全く奴らも変わったもんだ。

お前なりの意見を聞かしてくれるか？」

・

・

・

・

・

円香「入って入って！」

翔真「ん、あぁ。おじゃましまーす」

大神「ではまた進展があればお伺いします」

円香「お客さん…？」

大神「ん…？」

翔真「お前……！！！さっきの…！！」