黒翼
♯8
翔真「能力者同士戦った後に、どんな戦いをしたか、それが能力痕で分かるってたよな!」
翔真「じゃあ、それを応用して、自分が魔力や能力で、作り出したり、飛ばした物をどこにあるかサーチしたりだとか、GPSみたいな使い方って出来るか!?」
『まぁ理論上はできなくはないわね…』
翔真「何か…、」
〜〜〜〜〜〜
円香「そして現場には落ちてたの…。カラスの羽が」
〜〜〜〜〜〜
翔真「羽…!!」
『ちょっと!円香が危ないってどういうことよ!』
翔真「カラスってのぁ、一級の犯罪者なんだろ?人殺ししたりだとかさ。そんな奴当然、真っ当に生きてる人間の一人や二人から恨みを買っててもおかしくないはずだ。」
翔真「もちろん、見つかったら捕まるわけだし、そんな奴が自分を嗅ぎ回ってる人間がいるなんて知ったらどうする?」
『当然始末しようとするわね。でも、その憶測は都合が良すぎない?』
翔真「そうだ。もし、あの土使いが、カラスの力が宿った羽を持ってたとしたら話が出来すぎてると思わないか!?もし奴が東雲を誘ってたとしても、この依頼を東雲じゃない誰かが受けていたら?」
翔真「正体がバレるリスクがある以上、そもそも犯行現場に能力で作り出した羽なんか置いていくメリットがねぇんだよ!!」
『何が言いたいのよ」
翔真「こいつ待ってるんだ…。獲物が巣に引っかかるのを…」
翔真「誰でもいい。自分に近づく奴は片っ端から殺していく…。
狩る気満々だよ…」
『……救援を呼ぶわ』
翔真「それじゃ間に合わない…!俺が行く…!!」
『ちょっと待って!昨日の今日で能力を手に入れたような貴方に何ができるの!?言ったでしょ!私達には貴方を保護する義務がある!勝手な真似はやめなさい!』
翔真「東雲が殺されても同じことが言えんのかよ。」
『あの子が選んだ道よ』
〜〜〜〜〜〜
円香「私はとにかく悔しい…。何故自分だけ生き残らなきゃいけなかったのか…。」
〜〜〜〜〜〜
翔真「そうか。少なくとも俺は仕事だろうがなんだろうが、誰かが死ぬなんてまっぴらだ。自分だけ助かったって後味悪いだけだしな」
翔真「アイツは学校で可愛いですごく有名で、うちの大学で一番頭のいい学部で…。そんなアイツが復讐なんて物騒な言葉を口にしてる。
俺はそんなの認めない…。みんなが幸せで終われんのなら。俺はそっちを取る」
『ちょっ…待ちな…ピッーー!!
翔真(東雲はこのマンションの全体を見渡せるところにいたって言ってたな…。聞いておいてよかった。
ウチのマンションより高い建物はこの周辺で)カンッ!カンッ!カンッ!
ガチャっーー。
翔真「ここだけだからな」ハァ...ハァ...
翔真「何か…手がかりは…」キョロキョロ
翔真「っ……!!羽だ…!やっぱりありやがった…!」ヒョイ
翔真「あぁ…でもこんだけのヒントで、どこに行けってんだよ…!!くそっ…!くそっ…!!」
待てよ……?
翔真「これがGPSの役割を果たしてるってんのなら…逆にこっちからのアプローチも出来ないことはないよな…?
んぁーー!魔術とかそんなん全然知らねぇし!どうすりゃ…」ボリボリ
ピト……
翔真「『眼』だ…。『イビルフォーカス』を使えば、魔力の構成から逆探査をかけることも出来るって事だよな…!?」
キィィィィィイ...!!!!
翔真「くっ…!使いすぎか…!?頭が…痛い…!」
ピリリリリリリリッ!!!
翔真「あぁ!?」ピッーー!
『円香は…本当は賞金稼ぎに入る時私が一度突き返してるの…。この世界で生きていくには…あの子は綺麗すぎるから…』
翔真「…………」
『ロクでもない生き方をして来た私だけど…唯一あの子といる時は…本当の妹みたいで…その…
さっきはごめんなさい』
『今、円香を救えるのは貴方しかいないわ…。
あの子を…頼むよ…!!」
翔真「あぁ…!!」
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