オーガスト・セオドア・グッドマン

 第1章より登場。

 以下、第5章の時点での彼のデータである。


【本名】オーガスト・セオドア・グッドマン

【年齢】18才

【身長】181cm

【瞳の色】榛色と栗色の中間のような瞳の色

【髪の色】くすんだ金髪と栗色の中間のような髪の色

【職業】天才的な腕を持つ人形職人

【身分】平民

【家族】不明



 やや細身な体型と繊細な顔立ちで、線が細く、儚げな文学少年のような印象を周りに与える青年。マリアに気に入られるぐらいだから、超美形とは言わないまでも、そこそこの顔立ちなのだと思われる。


 本作の敵役たちの中でも唯一、”愛しい女(マリア王女)”への愛を最優先事項として行動している人物。

 あるいは、”女で人生を狂わせてしまう典型的な人物”といえるかもしれない。

 第2章にて、フランシスの逆鱗に触れたマリアの魂のひとかけらをかばい、フランシスに許しを乞う。そして、第4章においては、マリアと自分の存在が、フランシスやサミュエルの企みの添え物でしかないと知り、愕然とした後も、悪しきフランシスたちと行動をともにすることを選択した。


 彼自身の根は真っ当であり、マリアに魅かれ、愛しつつも、彼女の残酷な狂気に恐怖を感じている描写も随所に見られる。マリアに出会うことがなければ、彼は善良な民として穏やかな一生を終えたであろう。

 血生臭い流血沙汰や殺人沙汰に、彼はいつまでたっても慣れることはない(いや、そもそも慣れてはいけないのだが)。

 血生臭く猟奇的なことが好きというか、それらにエクスタシーを感じてしまう性分のマリア王女とは正反対である。


 だが、マリアは、オーガストにとっては、まさに自分の半身――いいや、命以上の存在である。

 神人の船に乗り続けることを選択した彼は、破滅しか待っていない愛の海をこれからも突き進んでいくのだ。

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