第4話修行の日々は大変だ

進水した私は。イギリスに籍を置いている以上ヴィクトリーという船魂の元にお目通りすることになったわね。まだ私は何も知らない小娘だったけれど今となってはそれもいい思い出になるわね。


「あの。私が先日進水しました。三笠という船でございます。大先輩であるヴィクトリー大姉さまにお目にかかれるなんて・・・」

「楽にしなさい。三笠でしたね。貴方はジャパンのフラグシップとなるべく作られましたそれはお分かりですね」

「はい。そう伺っております」

「では。私はあなたに対して将たるものの振る舞い方などをあなたに仕込みましょう。よろしいですか」

「お願いします」

そして私はヴィクトリー大姉さま自ら将としての振る舞い方や歴史、戦術、社交、気象学、航海学、数学、物理学、化学などの将としての基礎知識を叩き込まれましたね。

そして砲術はマジェスティクス姉さまから本国でも未採用の艦船の集中射撃による攻撃法を教わり、実際に私も撃って訓練をはじめましたね。

そして。全ての教育課程がおわり私は日本へと引き渡されることになったわね。

でも,その教育過程の途中でヴィクトリー姉さまから歴史の一貫として大英博物館に連れられて見学をしたけれどその時いつの時かあなた方の戦艦の時代が終わる日が来るやもしれないと言われた時にはピンと来なかったけれど後になってそれを思い知ることになったわね。まあ、ヴィクトリー大姉さまの時代に砲撃で船が沈むとは思いもしなかったようにいずれは砲撃ではなくなにか別の手段が主体になるという事実を思い知ることになったわね。まあ、すくなくても私が生きている間にはお目にかかることがないと思いたいわね~。


そして私は大日本帝国海軍に引き渡され。大西洋からジブラルタルを抜け地中海、スエズ運河から紅海、インド洋、マラッカ海峡から南シナ海、東シナ海を航行し無事横須賀の港に到着したわね。いよいよ三笠としての日々が始まるわね~

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る