ちん毛おばさん

 ちん毛おばさんがいました。


「ちん毛くれ〜。ちん毛くれ〜。」


 と街で叫んでいると


「ちん毛ほいほいを買いますか?」


 と男が話しかけてきました。『ちん毛ほいほい』ちん毛を集めるためのもののようだ。確かにそのちん毛ホイホイを使ったらそのうちたくさんちん毛が集まるのかもしれない。だがしかし、いますぐちん毛が欲しいのだ。おばさんは思いました。


「ちん毛くれ〜!!」


「ちん毛ほいほいを使えば1時間後に100本ほどは集まるでしょう。しかし最初の10分は1本も集まりません。」


 やっぱり思った通りだとおばさんは思いました。


「今すぐちんげくれ〜!!」


 おばさんは叫びました。


「わかりました。いいでしょう。」


 男は自分のちん毛を一本あげました。


「ちん毛だー!!」


 おばさんは喜びました。そして徐に駄菓子屋で買ってきたであろうペーパークラフトを組み立て始め、そこにちん毛を貼りました。


「出来たー!!いけー!!」


 ぴゅー!!


 クラフトは見事に空へ飛び立ちました。


「ちん毛が飛んだー!!」


 おばさんは叫びました。


「俺のちん毛が飛んだー!!」


 ワーワーワーワーワー!!


「いけいけー!!どこまでも飛んでいけー!!」


 完

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