チューリップ

 ゴミの日はゴミを朝早く捨てに行かなければいけない。たかしは6時に目覚め、大きなゴミ袋を捨てにいったのである。ゴミ捨て場へ向けて歩いて行ったのである。


 あ、佐藤さんがいるぞ。佐藤さんだ!!佐藤さんだ!!


「おはようございます。佐藤さん。」


「あら、たかしくん。ずいぶん朝早いわねえ。どうしたのよ。」


「ああ、ええと、今日はゴミの日ですよ。だからゴミを捨てに来たんですよ。」


「ああ、そうかそうか。私もゴミを捨てなきゃな。」


 佐藤さんはそそくさと家へ帰って行きました。待て...じゃあ佐藤さんは...佐藤さんはどうしてここにいたのだろう....。


 たかしくんはゴミ捨て場で佐藤さんを待つことにしました。しばらく待っていると、ゴミ袋を持った佐藤さんがやってきました。


「あら、たかしくんまだいたの?どうしたの?」


「えっ、あっあの、さっきはなんで、どうして佐藤さんいたのかなって、ゴミ捨てでもないのに.....。」


「ああ、さっきはね。うんうんうん。さっきはね。うんうんうん。うんーーっ!!うんーーっ!!」


 佐藤さんは突然唸り出しました。


「なんだなんだなんだ....。何が始まるんだ.....。」


「うんーーっ!!うんーーっ!!」


 顔を真っ赤にして踏ん張っている。何が、何が始まるんだ....。


「うんーーーっ!!うんーーーっ!!」


 真っ赤だ。顔が真っ赤だ。


「うんーーーっ!!うんーーーっ!!」


 真っ赤だ!!真っ赤だーっ!!


「うんーーーーっ!!」


「うわあああああああああ!!」


 あまりの赤さに私はいつの間にか意識を失っていました。


「んっ、、んんんっ...。」


 目覚めるとそこには、一輪のチューリップが咲いていたのでした。


 完

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