能天気奥さん

 天地天明の王、薄弱博士の能天気奥さんがいました。


「ほれほれ、お味噌汁をくれたまえ。」


「はい。お味噌汁です。」


 能天気奥さんは能天気なので味噌汁が来ても新聞を読んでいます。


 ペラペラペラペラ、ペラペラペラペラ


 ゲラゲラゲラゲラーッ!!


 4コマ漫画で受けています。


 ゲラゲラゲラゲラーッ!!


 すげーっ!!


 そうこうしているうちに日が暮れてしまい、机の上の味噌汁だけただポツンと残されています。


「さあ、そろそろ飲みますか....。」


 ゴクッ....


 冷たい.....。


「冷えてるわ.....。」


 そう言えば、たかしもこんなに冷えていた....。たかしとは先日亡くなったペットの猫。能天気奥さんは味噌汁の冷たさにたかしの死体の冷たさを見たのでした。能天気奥さんは冷たくなったたかしの死体を保冷剤として使えるんじゃないかと思い、冷凍庫に保管していたのでした。


「この味噌汁も保冷剤として使えるもしれないわ.....。」


 能天気奥さんは味噌汁を冷凍庫へ運びます。こぼさないように丁寧に.....。丁寧に....。


 ガラガラーッ!!


 冷凍庫を開けると、そこにはカチカチになったたかしがいました。すごく硬いです。すごく硬い!!


「これは....金属バット!!」


 能天気奥さんはたかしを手にバッティングセンターへ行きました。


 完

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る