体温計どこかな
熱を測りたいのに体温計が見当たらなくて大変だ。どこかな体温計。ベッドの上で測ったと思うんだけどな。
「体温計君どこですかー!!体温計君どこですかー!!」
ベッドの上を隈なく探す。が見当たらない。
ボギッ!!ボギーッ!!
なんか音がする。
ボギッ!!ボギーッ!!
外から聞こえる。
ボギッ!!ボギーッ!!
なんだろう。カーテンを開けて覗いてみると男が何かを割っている。道路の隅で男が何かを割っている。細い棒みたいな。あれはなんだろう??白い棒。体温計じゃないか。割られた体温計が山のように積まれている。まさかあの中に私の体温計も.....。
ボギッ!!ボギーッ!!
「こらーっ!!体温計を折ってはいけませんーっ!!」
男はこちらを見た。怪訝な顔をしている。
「どうしてですか?私がお金を払って買ったものです。」
え!!そうだったのか!!
「そうでしたか!!失礼しましたーっ!!」
体温計はベッドの下から見つかった。
ボギーッ!!ボギーッ!!
外からはまだ音がする。
完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます