リアス式海岸
リアス式海岸に突き刺さって死んだ子狸の復讐に親狸がやってきた。ボコンボコンボコンボコン、容赦ない馬鹿力でリアス式海岸を破壊していく親狸。ドガンドガンドガンドガン、ゴロゴロゴロゴロ、ゴロゴロゴロゴロ、バシャーン、バシャーン、ブロックのように崩れ落ちては海で飛沫を上げるリアス式海岸だった者たち。「うおおおおおおおん!!うおおおおおおおおん!!」
リアス式海岸はどんどん削られていく。このままでは漁業に影響してしまうぞ。日本の漁業が萎びてしまう。自衛隊がやってきた。
ババババババババババ、ババババババババ
ヘリコプターがけたたましく鳴り響きます。
拡声器を取り出し、狸さんに呼びかける。
「狸さん。狸さん。駄目ですよ。やめましょう。復讐は何も生み(うみ)ません。海だけに。」
「ププッ、プププッ。海だけに...プププッ。」
ウケた。海に。
「海だけにっ....ワッハッハッハッハ!!」
ぶおおおおおおおおお!!
「海だけに笑笑笑笑!!」
海の笑いは勢いを増し、大波をたて、そして狸を飲み込んだ。
「ぬおおおおお!!」
狸はなす術なく、流されていった。
ババババババババ、ババババババババ
自衛隊は去っていく。そういう作戦だったのだ。
完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます