ごぼうが窒息死

 細長くて、綺麗なごぼうを掘り起こした。


「こんにちは。ごぼうさん。」


「.......。」


「こんにちは、ごぼうさん。」


「......。」


 ごぼうは何も喋らない。死んでいるようだ。なんてこった。


「ううーっ!!誰の責任だーっ!!誰の責任だーっ!!」


「ひひーっ!!土ですーっ!!土ですーつ!!」


 土が窒息死させたのか。


「この、土めー!!」


 窒息させてやるーっ!!


 私は土に覆い被さった。地球は、生きている。


 完

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る