酷え

 ボーボーボー、ボーボーボー、ボーボボボーボー、ボーボーボー


 火事です、火事です。困ったな。火事だな。困ったな。


 織田信長は困っていました。火事なので。このままだと焼け死んでしまうので。


 焼け死んでしまうな。困ったな。焼け死んでしまうな。困ったな。天下統一に向け頑張って来たのに困ったな。頑張って、比叡山延暦寺、焼き払ったのに。桶狭間の戦いとか、頑張ったのに。明智光秀め、酷すぎるだろう。ふざけやがって。あいつはひでえから、明智光酷えだな。


「明智光秀は、明智光酷えだ。」


 ダイイングメッセージを残し、死にました。


「ああ、焼けてしまった。信長様も焼けてしまった。」


 豊臣秀吉がやってきて言いました。


「ここが焼け跡か。うーん、この辺にいたのかな。ん、なんか鉄がある。なにか書いてあるようだ。なになに、『明智光秀は、明智光酷えだ。』だと。ということは、明智光秀が犯人なのだな。」


 一週間後くらい、、、


「天下とりだぜバンザーイ、天下とりだぜバンザーイ。」


 明智光秀は喜んでいました。


 バンザーイ、バンザーイ


 みんな、喜んでいました。


「そこまでだ!!」


 バババババーーーンッ!!


 現れたのは羽柴秀吉。光秀に切りかかりました。


 チョキーーンッ


 光秀は紙みたいに切れてしまいました。


「ひ、ひどい。頑張って本能寺燃やしたのに。貴様は、羽柴秀吉ではなく、羽柴酷え吉なのだな、、、、。」


 そういって、「羽柴秀吉は羽柴酷え吉。」と、ダイイングメッセージを残しました。


 みんな酷え。


 完

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