キキーッ!!

 ザンザン、ザンザン、ザンザンザン、ザンザンザン


 きこりは木を切る、ザンザンザン。きこりは木を切る、ザンザンザン。


 ザンザンザン、ザンザンザン、ザンザンザン、ザンザンザン


 今日もたくさん、木を切った。


「ふーっ!!疲れたな。今日はこの辺で終わりにしようかな。ふーっ、ふーっ。しかしなんか今日は、なんか違うものまで切ってしまったような気がするな。なんだろう。変な違和感があるな。」


 きこりは帰った。


 次の日、ニュースをつけると交通事故が多発したとニュースキャスターが言っている。


「本日は交通事故で2568人の方がなくなりました。史上初の快挙です。」


「どうやら、ブレーキが効かなかったようですね。しかし、これ程までブレーキが効かない車が同時に発生するなんて....。どういうことなのでしょうね。」


「本当ですね。何か原因がありそうです。」


 きこりは青ざめていた。そうだ、昨日の変な違和感.....。きっと木々を切っていたつもりが、キキーッ!!を切ってしまっていたのだ。キキーッ!!を切ってしまったからブレーキが効かなくなってしまったのだ。


「うぅ、自首しよう。」


 110番しました。


「すみません。昨日の事故急増の件ですが、私が木々と間違えてキキーッ!!を切ってしまったためだと思います。自首します。」


「そうなのですね。わかりました。」


 木こりは逮捕されました。


「あなたがキキーッを切ったせいで、たくさんの人が死にました。死刑でしょう。」


 うぅ、うぅ、悲しいけれど、仕方ない。


 木こりは泣きました。その時、


 ウキキーッ!!ウキキーッ!!


 野生の猿の、鳴き声!!キキーッて聞こえました。てことは、キキーッを切ってなかった。てことで無罪!!


 めでたし、めでたし。


 完

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