卒業式
「性的な目で見ないでください」
ハンガーが言った。
「見てませんよ。」
私は答えた。こう答えるしか無かった。なぜなら性的な目で見ていなかったから。なぜなら明日は明日の風が吹くから。なぜなら、子供はやがて成長し大人になっていくから、、、、、、、
涙が止まらない。涙が、涙が止まらない。今日は息子の中学校の卒業式。三年間通った中学校。三年前はぶかぶかだった学生服も、今ではぴったりと体に馴染んでいる。体も大きくなり、表情も凛々しいものになった。
「行ってきます!!」
元気に玄関を飛び出していった息子。
「いってらっしゃい!!」
ああ、あの日と違って今日は桜が舞っていない。三年前を思い出しながら息子を見送った私は、ハンガーを見ながらオナニー。つまり、ハンガニーをしたのだった。
完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます