7 恋に堕ちる

大嫌いだった喧騒に包まれて、君の幻想と踊る。ここは僕等の、僕の舞台だ。目が回る。頭が痛い。それがどうしようもなく心地いい。誰もいない。誰もいないのだ。それに悲しくなって、耐えきれなくて、涙が一筋__


「うわ、雨だ」

友人の声にいそいそと傘を取り出した。

君はもう僕の中から去っていた。

___否、始めから居やしなかったのだ。

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