リミット・ブレイバーズ
できれば匿名希望でお願いいたします
1 メモリーズ・バックアップ
激脈変化、
静かに、かつ激しく放たれた斬撃。それは、強固な外殻をもろともせず斬っていく。
そして、魔導獣は倒れる。
「グワォォォォ・・・」
うめき声を上げ、地に崩れる。意識が途切れる。
そこにいた少年は、一息つこうとその場にしゃがみこみ、持ってきたスポーツドリンクを一気飲みする。そして、剣を剣帯に収めようとする。
が。
凶悪な視線を感じ、立ち上がる。
そこには、さっき斬った、起き上がった魔導獣の姿があった。その目は怒り狂っている。
「まだ、やるのか・・・」
外殻は削げ、欠けた鱗からは緑色の血が溢れ出ている。瞳には大きな傷が縦に走っている。
魔導獣は、苦しみながらもしっかりと少年を見つめていた。
まだ、殺せていなかったのだ。
少年の方はといえば、激脈を使用したからなのか相当疲れているようだ。もう一度同じ技を放つのは無理だろう。
剣を構える動作でも疲労はさらに増す。攻撃をかわし切り、仕留めるのは今の体力では至難の技だ。
そんな消耗しきった少年に、魔導獣が襲いかかる。
そこから先は────思い出せなかった。
少年、ハディ・クリゼイドはその続きを思い出すことができなかった。
ふと、そこでハディは今までの記憶を思い返してみる。
今の記憶。
嬉しかった記憶。
辛かった記憶。
悲しかった記憶。
そして、あの記憶───────────。
リミット・ブレイバーズ できれば匿名希望でお願いいたします @saxesad
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。リミット・ブレイバーズの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます